支店、分店、暖簾分けの違い

ある飲食店グループのことを調べていたところ、発祥元である本店以外に、支店、分店、暖簾分け等の用語が使われていて、ちょっと面白かったので備忘録として整理してみました。

- 支店
- 暖簾分け
- 分店


支店とは、ひとつの企業(又は同一の個人経営、以下同じ)における本店以外のお店のこと。店舗の運営に関しては自由度があるケースもありますが、経営上は基本的に本店と一体です。直営店ですね。

暖簾分け(のれん分け)とは、元の企業の経営者の親族や従業員が別の企業を起こし、店名・商品ブランドの利用許諾、仕入先の紹介等の便宜などを受けて独立すること。フランチャイズ契約(Franchise)におけるフライチャイジー(Franchisee)と似ていますが、主体が第三者ではなく元の従業員等というのが特徴です。

分店は、支店及び暖簾分けに比べるとあまり一般的な言葉ではないと思いますが、暖簾分けの意味で使われることが多いようです。「暖簾分け」の「分」でしょう。
ただ、支店と同義で使われているケースもあります。同一企業(同一経営)において、支店と分店が存在する場合もあり、その差が何なのか、興味が湧きます。

なお、上記の区分はあくまで慣行的なものであり、これと異なる定義で用いているケースも見受けられます。

「無断引用」は二重の意味でおかしい

遅ればせながら、著作権等の知的所有権について勉強しておりまして、少し思ったことを。

自己のテキストや画像などが勝手に盗用された際に「無断引用」という表現がなされる場合がありますが、これは言葉としてちょっとおかしいのではないかと。

引用は、著作権法(第32条1項)で定められた権利で、公表された著作物、公正な慣行に合致、目的上正当な範囲内(同)、出所の明示(第48条)等の要件(条件)があります。ただ、引用では、著作者の許諾は要件になっていません。例え、サイトに「引用禁止」と明示して契約的な縛りを入れたとしても、著作権法で認められている以上、拘束力がありません。
つまり「引用」は基本的に無断でするもの、無断でOKということ。なのに、無断引用とはこれ如何に。これが第1のポイント。
(許諾等を得ても、もちろんかまわない訳ですが。)

逆に、引用の要件を満たさない場合、それは引用ではありません。
例えば、引用部分の方がボリューム的に多いときは主従関係が不明確又は逆転しており、正当な範囲内ではない可能性が高いです。そもそも引用に該当しないのであれば「無断引用」という表現はおかしく、単に「盗用」。
では、もし、許諾を得ればどうか?それも、そもそも第32条1項の「引用」には該当しないので、許諾を得ないことを「無断引用」というのは極めて変で、これが第2のポイント。

なので、無断引用というのは二重の意味で、おかしな言葉だなぁ、と思った次第。文化庁のサイトでは「例外的な無断<利用>」のひとつとして引用を挙げています。当然ですね。

[参考]
■文化庁:著作権なるほど質問箱:8.著作物等の「例外的な無断利用」ができる場合
http://chosakuken.bunka.go.jp/naruhodo/outline/8.h.html

印鑑登録は法人と個人でいろいろ違う

印鑑登録等について呟いたのが、そこそこリツイート等されていたので転載。少し情報も。

海外の企業を担当したとき、本社からその企業の「印鑑証明書と登記簿謄本を貰え」と言われて往生したことを思い出した。「某国にはそんなのないみたいです」と返したら、「じゃ、どうやって企業の実在性を確認するんだ?!」と叱られた。知らんがな…
(2016.1.16)


一般に「印鑑登録」と呼ばれる制度は、法人と個人で根拠法や手続が異なります。管理人の上記のケースは、法人と代表者個人の両方だったのですが。

法人の場合は、商業登記法(他の法令による準用を含む)に基づく法務局(いわゆる登記所)の管轄で、印鑑証明書が発行されます。会社等の登記が前提です。

個人の場合は、いわゆる印鑑条例に基づく市町村の管轄となり、印鑑登録証明書等の名称で発行されます。旧自治省から各市町村に向けて事務に関する通知が出ているものの、自治体により細部は異なるようです。
また、市町村の事務なので住民登録が当然の前提となり、登録のない人(無登録の外国人や海外居住の日本人等)は印鑑登録の対象と成り得ません。

マイナンバーは拒否できない

以前に「マイナンバーを受け取り拒否できる?」というエントリを上げました。

先週、京都のある居酒屋で立ち呑んでおりましたところ、近くに「オレはマイナンバー、拒否したった!」という方が。数人で話をされており、みなさん70歳前後でしょうか。その中のひとりが、郵送されたマイナンバー通知を受け取り拒否した模様。

前にも書いた通り、これは勘違いで、日本に居住している(正確には住民票がある)場合にはマイナンバー自体は拒否できません。マイナンバーは、本人の諾否に関係なく、市町村が住民票コードを元に作成、付与するもの。その通知が来ただけで、あくまで、郵便物の受け取り拒否をしたというだけです。

その後も耳に入るまま聞いていると、どうも「マイナンバーは税務署の陰謀」と捉えているよう。「だが、拒否すれば大丈夫」と。
リタイアされておられるのか、所得税や法人税というより、主に金融資産への課税を心配しているようでしたが、これもたぶん誤解でしょう。
(将来、預金にマイナンバー利用が強制されても、税務署の調査によらず、自動的に名寄せされることは有り得ません。)

無知蒙昧。世間の高齢者の一般的な理解はこんなものなのかと、少し悲しくなりました。マイナンバーへの反抗や不使用では、この方の望むようなプラス効果は何も得られず、単に郵便局、自治体、税務関係者、銀行などに、無駄な事務負担をかけるだけなのに、と。

ジョハリの窓

<マトリクス・シリーズ>
前回はタイムマネジメント系のアイゼンハワーの四角形でしたが、今回はジョハリの窓。

ジョハリの窓は、自分と他人の視点から行動や性格等のパーソナルな特徴を区分するもの。元は心理学の用語のようで、人事系の分野では有名なツールです。

ジョセフ・ルフト(Joseph Luft)とハリー・インガム(Harry Ingham)の2人の名前の冒頭だけ取って繋げて「ジョ+ハリ」と、やや無理やり感ありますが、英語でも「Johari Window」のようです。

縦軸:他人の視点
横軸:自分の視点
の2×2=4マスのマトリクスです。

ジョハリの窓
自分
知っている知らない
他人知っている開かれた窓盲点の窓
知らない閉じた窓暗い窓
 







新入社員向けの講演やセミナーをよくやっていた頃(ずいぶん前ですが)、必ず使っていたことを思い出します。

各々の窓は、
開かれた窓(Open)は、自分も他人も判っている。
閉じられた窓(Hidden)は、自分は判っているが、他人は知らない(隠している)。
盲点の窓(Blind)は、他人は判っているが、自分には判らない。(盲点になっている)
暗い窓(Unkown)は、自分も他人も判らない。

この中で、管理人が好きなのは、圧倒的に「暗い窓」です。他人はもちろん、自分さえも知らない側面があるなんて、何かワクワクしませんか?

アイゼンハワーの四角形

<マトリクス・シリーズ>
前回はちょっと業界特化のリスク・ポジション・マップでしたが、今回はアイゼンハワーの四角形。

アイゼンハワーの四角形は、重要性と緊急性からものごとを区分するツール。名称は、重要-緊急マトリクス、時間管理マトリクス等、いろいろありますが、管理人はこの名前で憶えました(ソースは書籍だったのですが書名が思い出せません、すいません。)
タイムマネジメントの本などでは、必ず出てくるツールです。

縦軸:重要性
横軸:緊急性
の2×2=4マスのマトリクスです。

アイゼンハワーの四角形
緊急性
なしあり
重要性あり重要×緊急(1)    重要(2)    
なし緊急(3)?(4)
 







タイムマネジメントでは、このマトリクスから通常、以下の教訓を引き出します。

人は「(重要ではないが)緊急(3)」なものごとを先にやってしまう傾向がある。なので重要なものごとに手が付かない。これを止めて「(緊急ではないが)重要(2)」なものごとをやること。
重要でも緊急でもない(4)領域は無視でき、重要で緊急な(1)領域はやるしかないので。個人のタイムマネジメントでは、この観点は役立ちます。

ただ、業務の上での問題は「重要性」の判断(誰が判断するか、とか)で、また「緊急性」を無視できるポジション(役職等)と才能も必要かと。

リスク・ポジション・マップ

<マトリクス・シリーズ>
前回はちょっと小物のSECIモデルでしたが、今回はリスク・ポジション・マップ。

リスク・ポジション・マップは、リスク対応の定石を発生頻度と影響度の観点から簡易的に表現したもの。リスク・マネジメント界隈では、基本的なモデルです。単にリスク・マップ、リスク・チャート等とも呼びますね。

縦軸:影響度
横軸:発生頻度
の2×2=4マスのマトリクスです。

リスク・ポジション・マップ
発生頻度
影響度リスク転嫁リスク回避
リスク保有リスク低減
 






オリジナルはPPMと同様に、マトリクスというより、正確には散布図。一般的には、縦軸が損失金額、横軸が発生確率になります。
また、これもPPMと同様に、3×3=9マス等に増やして、詳細化するパターンもあります。

リスク対応の定石は、
発生頻度が多く影響度の大きい右上は、リスク回避。
発生頻度が多いが影響度の小さい右下は、リスク低減。
発生頻度が低いが影響度の大きい左上は、リスク転嫁(移転)。(←ここが一番問題)
発生頻度が低く影響度の小さい左下は、リスク保有(受容)。

右上のリスク回避は、要するに「リスクを生じる原因自体の排除」、左下のリスク保有は「リスクを無視」なので、リスク・コントロールの対象となるのは、主に、右下(リスク低減)と左上(リスク転嫁)の部分になります。

リスク低減
は、事務ミス、製造不良や労災の撲滅みたいな話で、もちろん大切ですが、定式化等で基本的に対応可能。コスト-効果を勘案し、どこまでやるかというところ。

問題は、左上のリスク転嫁の部分で、ここはリーマン・ショックや大震災とか、ちょっと昔に流行った「ブラックスワン」を含む世界。保険等のリスク・ファイナンスがひとつの対策ですが、コスト-効果的に出来る対応には限界があり、また将来は不確実で移転できるリスクは限られます。ただ、そこが面白いところでもあり。





SECIモデル

<マトリクス・シリーズ>
昨日のSWOTに続きましては、SECIモデル。残念ながら、PPMやSWOTに比べると小物感は否めませんが…

SECIモデル(セキモデル)は、野中郁次郎氏の提唱したナレッジ・マネジメントに関する概念マトリクス。

SECIモデル
暗黙知
形式知
暗黙知
共同化

表出化

内面化

連結化
形式知
 









軸?がL字型で、
上部・縦左側:暗黙知
下部・縦右側:形式知
の2×2=4マスのマトリクスです。ちょっと変わってますね。
(上表はL字型のマスが作成できないために「暗黙知」、「形式知」を2分割してます。すいません。)

共同化(Socialization)は、暗黙知×暗黙知。
表出化(Externalization)は、暗黙知×形式知。
内面化(Internalization)は、形式知×暗黙知。
連結化(Combination)は、形式知×形式知。

確か、野中氏・竹内氏の「知識創造企業」は購入して読んでいるのですが、特に記憶に残るものはありません。
このSECIモデルも、言葉遊びとしてはとても面白いと思うのですが、具体的事案に当てはめると「で…どうするの?」という感じ。暗黙知、形式知という言葉も、一時けっこう流行ったものの、今ではほぼ死語になりました。考えてみると、よく判らない言葉なんですよね。

あ、野中氏らの「失敗の本質」は、とても良い本なので、未読の方はぜひ読んでみることをお薦めします。なお、似た書名の「戦略の本質」とお間違えないように。

<追記>
このエントリ作成直後、ある媒体のビジネス書お薦めリストのベスト10に、野中氏の某新刊(Amazonリンクはしない)が入っていて、吹いたことは内緒…



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「生涯一コンサルタント」として、ダウンシフトしながら、人生晩年を迷走中です。

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