リース借手の会計処理 IFRSは単一モデル、米国基準はデュアルモデル

先日「IFRS16 リースがリリース」というエントリを上げましたが、少し補足を。

リースの借手(リースの利用者)の会計処理は、従来はオペレーティング・リースとファイナンス・リース(キャピタル・リース)に区分して、2つの異なる方法でおこなっていました。これは、IFRSも米国基準も(それを参考にした日本基準も)同じ。
オペレーティング・リースは基本的にオフバランス(簿外)扱いで、これが大きな問題になっていました。例えば、設備等の調達原資が何であるかは本来、企業実態にまったく影響しませんが、借入で調達するか、(オペレーティング)リースにするかで、財務上の見かけはまったく異なったのです。企業実態に反する開示が粉飾だとすれば、従来のリース基準は粉飾を公に認めていた訳です。

IASBが発行した新たなIFRSのリース基準、IFRS16号は、この問題に対処するために2つのリースの区分を無くし、ひとつの会計モデルでオンバランス化(資産、負債に計上)することにしました。
なお、IASBと共同でリース基準を検討してきたFASBは、従前の2区分と類似したデュアルモデルの採用を決定したそうです。

これにより、リースの会計処理において、IFRSと米国基準は大きく異なることになりました。さて、日本基準はどうするのか、興味深いです。

ASBJのサイトに、IASBのリリースの和訳がアップされていますので、ご参考に。

■ IASBがリースの貸借対照表への計上によってリースに光を当てる(2016.1.13)
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/iasb/standards/ias2016/comments20160113.shtml

マトリクスに関するまとめ

<マトリクス・シリーズ>
マトリクスについて、7本のエントリを連投しましたので、一応まとめておきます。
そこそこ知られたもので、もう少し数があるかと思いましたが、自己の知識の限界が露呈。

マトリクスは、至極単純で明快なツールですが、特に2×2のマトリクスは表現形としてとても効果が高いと思います。

アンゾフのマトリクス(2015.12.4)
http://mf2007.blog108.fc2.com/blog-entry-2466.html

PPM(2015.12.5)
http://mf2007.blog108.fc2.com/blog-entry-2467.html

SWOT(2015.12.6)
http://mf2007.blog108.fc2.com/blog-entry-2468.html

SECIモデル(2015.12.7)
http://mf2007.blog108.fc2.com/blog-entry-2469.html

リスク・ポジション・マップ(2015.12.8)
http://mf2007.blog108.fc2.com/blog-entry-2470.html

アイゼンハワーの四角形(2015.12.9)
http://mf2007.blog108.fc2.com/blog-entry-2471.html

ジョハリの窓(2015.12.10)
http://mf2007.blog108.fc2.com/blog-entry-2472.html

なお、まとめに合わせて、エントリの一部内容を修正しました。

PPM

<マトリクス・シリーズ>
前回のアンゾフのマトリクスに続きまして、有名どころ。
ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が1970年代に提唱したPPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント、Product Portfolio Management)です。

PPMは、
縦軸:市場成長率
横軸:相対的シェア
からなる 2×2=4マス のマトリクスです。

オリジナルは、マトリクスというより、正確には散布図で、売上の大きさもバブルで示し、いわば3軸だったかと思います。(記憶)

PPM


市場成長率


花形 ☆  問題児 ?    
金の成る木 $負け犬 🐕

相対的シェア












製品ライフサイクル(Product Life Cycle)が下地となったメンタルモデルですが、時々、逆にPPMからライフサイクルを眺めるような先祖返りした議論をしようとする方がいますので要注意(笑)←実話です。

複数ある製品を市場成長率、相対的シェアでポジショニングし(+売上高も含めて)一覧できる仕組み。製品別に事業からの資金流入や今後の投資など、主にキャッシュフローの観点から分析している財務的要素の強いのツールです。

花形(Star)は、市場成長率が高く相対的シェアも高い製品。
金の成る木(Cash Cow)は、市場成長率が低く相対的シェアが高い製品。
問題児(Problem Child)は、市場成長率が高く相対的シェアが低い製品。
負け犬(Dog)は、市場成長率が低く相対的シェアも低い製品。

一般的には、ビジネスからキャッシュが流入するのは金の成る木と花形ですが、花形は市場成長に対応すべく追加の投資が必要で、キャッシュの流出もある。
問題児と負け犬はキャッシュが流出しており、問題児は新たな投資を含む抜本的テコ入れが必要。負け犬は何で撤退しないの?という製品になります。

コンサルらしいツールと言えますが、それゆえか批判する方も多数…

野口悠紀雄先生 特別講義「フィンテックについて」聴講

早稲田大学大学院ファイナンス研究科でおこなわれる野口悠紀雄先生の特別講義、「第40回 フィンテックについて」を、前々回に続き聴講してきました。

■早稲田大学 大学院ファイナンス研究科 >> フォーラム・シンポジウム >> 野口悠紀雄 特別講義
http://www.waseda.jp/wnfs/forum/forum1.html


近頃、日本経済新聞がなぜか煽っているフィンテック(FinTech)。
野口先生は、日本における(銀行以外の)フィンテックのビジネスについて、「No Hope」というご見解でした。原因は規制(=銀行)にあると。

-フィンテックの主要3分野:送金や決済、ソーシャルレンディング、投資アドバイス
-フィンテックは技術的には別に凄いものではないがビジネスとして成長。
-米国フィンテック企業の時価総額(円換算):PayPal6兆円(≒みずほFG)、レンディングクラブ1兆円(≒横浜銀)
-仮想通貨は通常の議論ではフィンテックに含まれないが非常に重要な金融技術革新。
-日本は規制が阻害要因。形式的な自由化はおこなわれても実態は異なる。
-日本では規制=銀行中心主義が強すぎ、米国のようなフィンテック企業のブレークはおそらく困難。

Q&Aコーナーが面白かったです。
銀行員又はそう思われる方が複数参加されていましたが、特に仮想通貨についてネガティブな感情をあらわにしてましたね。

「ビットコインを世界の各国で規制できないか?(規制すべきだ)」とか、「仮想通貨はマネロンや脱税の温床になりかねない」という感じで、かなり脱力する。
野口先生の答えは「規制できるならやって下さい。世界中のWebを全部止めたら出来ますね。」、「日銀券(現金)も同様にマネロンや脱税の温床です。使うのやめたらどうですか?」等というもの(笑)

悲報! EDINETはWindows10では動作せず

Windows10リリースから1ヶ月半が経過し、そろそろアップグレードされた方も増えていると思います。

■EDINET
http://disclosure.edinet-fsa.go.jp/


法人番号の絡みで確認ついでに久しぶりにEDINETを見に行ったところ…、悲しいお知らせが。

平成27年7月29日にマイクロソフト社より「Windows10」がリリースされました。
EDINETは、当該OSで動作しない可能性がありますので、「Windows10」へのアップデートは実施しないようお願いいたします。
(上記より引用)


動作しない「懸念」ではなく、実施するなという明確な「警告」です(笑)
EDINETで企業情報を多く利用される方は、まだWindows10にしない方がよろしいようです。

青春18きっぷの夏季利用期間スタート

昨日、2015.7.20から、JR各社で販売する青春18きっぷの夏季の利用期間がスタートしています。利用期間は2015.9.10まで。なお、発売期間は2015.8.31までです。

■JR東日本 青春18きっぷ
http://www.jreast.co.jp/tickets/info.aspx?GoodsCd=2125


青春18きっぷは5回分セットで11,850円なので、@2,370円。ひとりで5回使ってもよいですが、JRの切符としては珍しく複数人での使用も(同じ行程なら)可能。例えば、親子4人の家族旅行で使い+残り1回別に使う、ようなこともOKです。

東京起点だと、常磐線の東海、水郡線の瓜連、内房線の千倉、東海道線の東田子の浦、中央本線の竜王(いずれも表記の駅を含まず)よりも先に行く場合は、普通車限定ですが割引になります。
<追記>
上記は片道のケースですね。往復利用の場合は、この半分くらいの距離で元が取れます。

さて、京都行こう…。



ASBJが修正国際基準を公表

すっかり縁遠くなっておりますが、たまにはIFRSの話題でも少々。

2015.6.30付で、企業会計基準委員会(ASBJ)が、いわゆる日本版IFRS、正式名称修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)を公表しています。

■「修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)」の公表(2015.6.30)
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/endorsement/jmis/20150630.shtml


本邦の上場企業等で利用可能な第4の会計基準。基本的に以前に出された原案通り、のれん(「のれん代」ではない)の償却、その他包括利益の2点について、IFRSを修正しています。

まあ、この修正国際基準を使用する企業はおそらく出てこない(恐いもの見たさで、出てこないかと少し期待もしていますが)ので、誰にも利用されず顧みられることもない、かわいそうな会計基準になるものと思われます。

Googleマップの情報改竄

Googleマップ上の情報改竄(かいざん)が、話題になっているようで。役所などの表記が、「XXサティアン」(←死語)などとというごく懐かしいものに書き換えられている由。

そういえば、確か4月の上旬ごろ、TLに「変な店名のマクドナルドの支店が佐渡島にたくさん出来てる」というのが流れていた記憶が。当時見に行ったことろ、佐渡島だけでなく、新潟県の山中などにもたくさんありました。(現在は、なくなっているようですね)

今思うと、おそらく類似の手口による犯行だったのかと。
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「生涯一コンサルタント」として、ダウンシフトしながら、人生晩年を迷走中です。

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