IFRSに関する誤解(6/7)

一日、空いちゃいましたが、引き続き「IFRSに関する誤解」について。

■金融庁:「国際会計基準(IFRS)に関する誤解」の公表について
http://www.fsa.go.jp/news/21/sonota/20100423-2.html


個別的事項(6)
1.IFRSは徹底した時価主義なのではないか

[誤解]IFRSを導入すると、土地など固定資産も含めて全面的に公正価値(時価)で評価しなければならない。

[実際]IFRSにおいて、公正価値(時価)で評価しなければならない範囲は、現行の日本基準と大きくは異ならない。

コンバージェンスが進んでいるため、建前上は、この通り。
ただ、実際には、現行の日本基準では、簡便法や数値による足切りなどにより、故意に尻抜け基準を設けているため、公正価値で評価する範囲は拡大します。特に、金融商品、リースなどでは、影響が大かと。
また、そもそも、「徹底した時価主義」で、何が悪いのか、判りません。「徹底した粉飾」よりは、よほど良いです。

2.持ち合い株式の時価評価により業績(当期純利益)が悪化するのではないか

[誤解]IFRSの見直しが行われると、持ち合い株式の公正価値(時価)評価変動額を損益に計上しなければならなくなるため、業績(当期純利益)が大幅に悪化する。

[実際]持ち合い株式の公正価値(時価)評価変動額は損益(純利益)ではなく、その他の包括利益に計上する方法を選択でき、その場合、当期純利益が悪化することはない。

その他包括利益に計上する方法を選択した場合、当期純利益に影響しないのは、その通り。逆に、FVTPLを選択した場合は、常に純利益が変動します。
また、どちらの方法を取ったとしても、いわゆる「益出し」は、不可能になります。
なお、そもそも、株式持合という行為自体が、忌むべき悪習かと。

3.IFRSでは、利益の表示が当期純利益から包括利益のみに変わるのではないか

[誤解]IFRSでは、年度の業績把握の指標として多く用いられている当期純利益が用いられなくなり、包括利益のみに変わる。

[実際]IFRSでも、当期純利益が表示され、業績把握のために重要なものであることに変わりはない。

残念ながら、現状では「当期純利益」は廃止されないようなので、この通り。
なお、「当期純損益」という表現のほうが適当と思いますが。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

スポンサーリンク

最近のトラックバック
最近のコメント
検索フォーム
ユーザータグ

IFRS 簡単図解 

楽天トラベル
amazonからのお薦め

FC2カウンター
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
リンク
最近の記事
カテゴリー
月別アーカイブ
RSSフィード
プロフィール

xz400

Author:xz400
「生涯一コンサルタント」として、ダウンシフトしながら、人生晩年を迷走中です。

Firefox
Firefox ブラウザ無料ダウンロード