発生損失アプローチ/期待損失アプローチ(344/365)

発生損失アプローチと期待損失アプローチ。金融商品の減損モデルに関する論点です。

発生損失アプローチ(Incurred Loss Approach)とは、損失の発生をもって減損すること。
現行のIAS39号では、貸出金の当初認識時には、キャッシュ・フローを期待損失を加味した金利で割り引いて簿価を測定します。ただ、その後の測定では、損失発生まで、減損はおこなわない扱いです。これを、発生損失アプローチと呼んでいます。

発生損失アプローチは、直感的には、将来を過去の延長で測定するものです。過去1年間にX%の確率で損失が発生(実績損失率)したら、翌年もX%と考えます。一見、正しい理屈のようですが、ある程度ダメな企業がみんな倒産し尽くしたら、残った優良企業の倒産耐性は高くなるので、実損率より低いレートの方が適当なケースも有り得ます。つまり、過剰引当の可能性があります。逆に、好況時には、過少引当になります。
発生損失アプローチには、いわゆるプロシクリカリティ(Pro-cyclicality、景気循環増幅効果)があると言われ、昨今の金融危機で問題化しました。

期待損失アプローチ(予想損失アプローチ、Expected Loss Approach)とは、期待損失ベースで減損をおこなうこと。現在、改定中のフェーズ2、金融商品:減損では、期待損失アプローチの導入可否が議論されているようです。

■日本公認会計士協会:IASB、金融資産の減損に関する提案を公表(2009.11.6)
http://www.hp.jicpa.or.jp/ippan/ifrs/information/iasb/iasb_8.html
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