FC2ブログ

業務設計の根本的間違い事例 市立船橋高合否通知全誤送事件(下)

千葉県の市立船橋高校が、スポーツ科の受験生全員に合否通知を誤送した事件に関する続き。(上)のエントリはこちら

この事件の主な原因は「業務設計(作成マニュアル)自体」が完全に間違いだったためと書きましたが、ではどのような業務設計が望ましいのでしょうか。
市船高曰く「合否判定から通知まで時間が非常に少ない」とのことなので、業務量の大幅削減とリスクの低減の両立を目指します。

マスコミ報道をいろいろ総合すると、市船高の作業手順は以下の模様(一部推定あり)でした。

a.合格通知と不合格通知をそれぞれ85通作成。

b.各人毎に判定名簿と突き合わせ、合否の不要な方に×を付ける。

c.×なし(通知用)と×あり(廃棄用)に区分しそれぞれの箱に入れる。

d.×なし(通知用)を封入して送付する。

e.全85通をチェックする。

なお、このうち、bの一部「合否の不要な方に×を付ける。」と、eの「全85通をチェックする」は、まったく実施されなかったようです。

望ましい業務設計は、例えば以下です。

A.合格通知を80通、不合格通知を5通作成。

B.判定名簿の不合格者と突き合わせ、不合格通知5通を封入する。

C.合格通知80通を封入する。(名簿と突き合わせ不要)

D.不合格通知5通の封筒をチェックする。(合格通知はチェック不要)


ポイントはAで、合格者/不合格者のそれぞれと同数の通知のみ作成すること。
これで、合否入れ違いは最大でも10通(5通+5通)に限定されました。(リスク大幅減少)
Bの「判定名簿との突き合わせ」とDの「チェック」も85通→5通に減ります。(作業量大幅減少)
無駄な作業は削減され、同時にリスクも減ると。

市船高は「合否判定から通知まで時間が非常に少ないため」「合格通知と不合格通知をそれぞれ85通作成する手続にした」と言うのですが、まったく逆です。「合格通知と不合格通知をそれぞれ85通作成」する手続のため、事件が発生したのです。しかも作業量には無駄が多い。
同じマニュアルに沿って作業する限り、また同様の事件が今後も発生する可能性があり、関係者には改善を望みたいと思います(たぶん無理)。
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

スポンサーリンク

最近のトラックバック
最近のコメント
検索フォーム
ユーザータグ

仮想通貨 IFRS 簡単図解 

楽天トラベル
Amazonからのお薦め
FC2カウンター
カレンダー
06 | 2020/07 | 08
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
リンク
最近の記事
カテゴリー
月別アーカイブ
RSSフィード
プロフィール

xz400

Author:xz400
「生涯一コンサルタント」として、ダウンシフトしながら、人生晩年を迷走中です。