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「超予測力」フィリップ・E・テトロック他 読了



2019年の読了1冊目は、フィリップ・E・テトロック、ダン・ガードナーの「超予測力」。
昨年6月に入手後、断続的に持ち歩いたりして開くものの遅々として進捗せず、1/4程度で停滞。年末年始の意図しないネット断食のおかげでやっと読了しましたが、とても面白くて、座右に置いて再読必至。

予測、戦略策定、シナリオ、意思決定や実行のメカニズム等に興味のある方に、ぜひ読んで頂きたい一冊です。

■「超予測力」 フィリップ・E・テトロック、ダン・ガードナー ハヤカワ ノンフィクション文庫(早川書房)2018.5.10刊


原著は2015年刊、本書は2016年10月に出た日本語版の文庫化。

著者テトロックは米国防省のIARPA(情報先端研究計画局)がスポンサーとなった将来予測の「優れた判断力プロジェクト(GJP)」を主催。そこで発掘された、とても優れた判断力を見せた予測者(超予測者)に関する記述が本書のメイン。
それに附随して、予測や判断等に関連する概念や事例、金言等がてんこ盛り。またスポンサーや予測というものの性質上、インテリジェンス・コミュニティ(Intelligence Community、IC)や軍事・戦争絡みの話も豊富です。
なかなか読み進められなかった理由のひとつが、そういう百花繚乱的な構成のせいでもありました。

予測やその評価とは、本来どんなことであるか。そして、予測を仕事の重要な一部としているはずの政治や経済の評論家、リスクなどのコンサルタント(!)やICや軍事関係の官僚、研究者がおこなっている「予測」がおよそいいかげんで、事後的評価もまったくなされていないことが、本書ではあからさまになっています。

気になった金言的なものをいくつか引用。

「十分に発達した技術というものは、魔術と見分けがつかない」 アーサー・C・クラーク

「事実が変われば、私は考えを変えます。貴殿は?」 ジョン・メイナード・ケインズ ※
※ 実は本人の言ではないらしいことも書かれています。

「戦争においてはすべてが不確実だ」 モルトケ



なお、例えば以前にエントリを上げた「100年予測」「激動予測」等の著者ジョージ・フリードマンは、(本文ですらなく)注(p438)でバッサリやられてます(笑)。

逆に「ブラックスワン」のナシーム・タレブは、当プロジェクトを評価していないとのこと。(p326~)でも、著者テトロックと共同研究したりもしている。
このあたりも面白いところ。

最後に、索引が無いのは本書の大きなマイナスですね。紙の本が電子書籍に大きく劣るのが検索性な訳で、こういう分厚い、小説のように読み捨てでない本に索引は不可欠。システム的には索引の作成など一瞬のはずですし。膨大な注に、本文の参照頁が無いのもかなりダメ。注→本文の参照が出来ません。
本書を含むハヤカワ ノンフィクション文庫のシリーズは、とても良いので、このあたり編集もぜひ頑張って頂きたいところ。






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「生涯一コンサルタント」として、ダウンシフトしながら、人生晩年を迷走中です。