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収益認識の総額/純額と商社の売上高

1.収益認識の総額/純額の論点
少し前の、日本経済新聞の連載記事で、とても気になることがありました。

■変わる会計 ルール共通化の波紋3 収益 取引実態で増減(2018.10.24)


IFRS第15号 顧客との契約から生じる収益、そしてそれに準じて制定された収益認識に関する会計基準に関する記事で、特に後段の「商社は突然倍増」のところ。収益認識の総額/純額(本人/代理人)という論点についてです。

2.商社の売上高は減少する?(以前のエントリ)
IFRSの収益認識について、以前に以下の記事をアップしていました。

■IFRSの落とし穴(4)本人当事者と代理人(2010.5.21)
http://mf2007.blog108.fc2.com/blog-entry-833.html

記事は2010.5.21アップで当時のIAS第18号 収益(IFRS第15号の前身)に関するものですが、この収益認識の総額/純額(本人/代理人)という論点自体は改定後のIFRS第15号 顧客との契約から生じる収益でも変わっていません。

このエントリでは、

商社、百貨店(消化仕入れ)、旅行代理店など、これまで総額で収益を計上していた企業では、売上高が大幅に減少することになります。

と、書いています。

3.商社の売上高はどうなった
ところが、先の日経記事では、

大手商社はIFRSの新基準で売上高が突然倍増した
(上記記事より引用)

とあり、三菱商事が2.2倍、伊藤忠商事が2.1倍(いずれも2018年4~6期)と書いています。商社の売上高は、(先の管理人のエントリとは逆に)大幅に増大したということです…。

なぜ、こんなことになってしまったのか。

これまで総額で収益を計上していた企業では、売上高が大幅に減少する

という後段の、ロジックが間違っていた訳ではないのですが、

商社、百貨店(消化仕入れ)、旅行代理店など、これまで総額で収益を計上していた企業

という前段の、事実認識のところが圧倒的に間違っていたようです。
商社では、総額→純額よりも、純額→総額の影響の方が実はずっと大きかったと。

具体的には、収益認識に関する会計基準の適用指針における42項に本人/代理人の判定についての定めの、同2号の支配力基準が適用されて、代理人として手数料分を純額計上していたのを総額として売上計上することになった模様。

一応、言い訳しておくと、この本人/代理人の論点については、会計界隈やマスコミでも「IFRSを導入・適用すると売上高が大幅に減少してしまう!」という論調が圧倒的で、「売上高が倍増する」などまったく思わず。(増えるのなら心配しないか…)

いや本当に、ただの言い訳です。申し訳ございません。





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「生涯一コンサルタント」として、ダウンシフトしながら、人生晩年を迷走中です。

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