証券アナリストジャーナル 特集「のれんの会計をめぐる諸問題」

日本証券アナリスト協会の発行する雑誌「証券アナリストジャーナル」。ふだんはキチンと目を通すことも少ないのですが、2016年5月号(VOL.54 №5)の特集として「のれんの会計をめぐる諸問題」がテーマになっておりまして。

■証券アナリストジャーナル(日本証券アナリスト協会)
https://www.saa.or.jp/learning/journal/index.html


ご承知の通り、のれんの償却/非償却は日本基準とIFRSの極めて大きな差異で、もうひとつの日本基準である修正国際基準(JMIS)がわざわざ作成される原因となった論点のひとつです(もうひとつは「その他の包括利益の会計処理」)。

IFRSの定番教科書(基本書)も書かれている秋葉賢一先生(早大大学院)が、特集の解題を担当されておりまして興味津々。



のれんに関する主な論点として、上記ののれんの償却/非償却を含めた10論点が挙げられています。

(買入)のれんに関する主な論点
1. どの企業結合にパーチェス法を用いるか。
2. 自社の株式による場合、取得原価をいつの時価で算定するか(合意日か取得日か)。
3. 100%未満の取得の場合に、被支配株主持分(NCI)を時価で算定するかどうか(部分のれんか全部のれんか)。
4. 識別可能資産・負債をいかに把握し、取得原価を配分するか。
5. のれんは、資産(または、負ののれんは負債)かどうか。
6. のれんに、税効果を適用するかどうか。
7. のれんを償却するかどうか。
8. のれんを償却する場合、何年以内で償却するか。
9. のれんの減損処理をどのように行うか。
10. のれんに関する注記として何を開示するか。
(上記より引用)


掲載されている4つの論文は、論点7(のれん償却/非償却)を中心に、4、5、8~10に関連するものとのこと。


- のれん会計の動向と日本基準の課題 -会計学の視点から- 梅原秀継(明治大学会計大学院)

- のれんをめぐる会計実務について 大迫孝史(トーマツ)

- のれんをめぐる実証研究の新動向 永田京子(東工大工学院)

- のれん情報の価値関連性及び将来業績との関連性 石井孝和(福山大学)


管理人スキルではこれらの内容を完全に理解することはかないませんが、減損に関する点など多くが参考になりました。
ご興味のある方は、ぜひご一読を。
日本証券アナリスト協会のサイトでバックナンバーの購入及び論文1本単位からダウンロード購入もできる模様です)

なお、のれんは広義には自己創設のれんと買入のれんの両方を含む概念ですが、特集は主に後者に関するものです。
自己創設のれん(Intermally Generated Goodwill)とは、当該資産によって市場平均を超過すると期待される将来利益の現在価値。
買入のれん(買収のれん、Acquired Goodwill)とは、当該資産の買収価額と識別可能純資産額との差額。

あと、「のれん代」は日経新聞の偏愛する造語&特殊用語で、実務で言うとバカにされるから、よい子のみんなは使わないでね~。





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