書店 芳林堂の破綻(2)仕入と与信の停止?

前回のエントリ、書店チェーンの芳林堂の破綻の件は、一般的に商流における典型的な連鎖倒産である売掛金等の回収困難とはちょっと違うだろう、という話でした。今回はその理由を。

本の流通は以下のような商流でした。

出版→取次(太洋社)→書店(芳林堂)→消費者


主要仕入先の取次が破綻した結果、書店も連鎖的に破綻した主な理由として、以下の2つが考えられます。
(あくまで推定です)

1. モノが仕入れられなくなった。

2. 取次から受けていた実質的な金融機能(与信)が受けられなくなった。


1は、卸である取次が破綻したのだから、モノ(本)が仕入れられなくなるのは当然だろう、とも思えますが、通常は他の取次から仕入が出来るはずです。取次も商売なので、新たな販売先を常に探している訳で。
前回エントリで引用した帝国データバンクの情報にも、太洋社は「主力」仕入先とあって、他にも仕入先はあったはずです。ところが、それはできなかった。つまり、芳林堂の信用がすでに極度に低下していて、他の取次は肩代わりしなかったということです。

2は、少しややこしいですが、取次である太洋社が芳林堂に何らかの形で実施的な金融機能を提供、つまり与信をおこなっていたという推測が前提。太洋社の債務整理の開始で、この与信が途絶えたため、芳林堂の資金繰りが破綻した、という見方です。
与信というと、金銭の直接的な貸付(融資)がすぐ思い浮かびますが、それだけではなく、支払期間の繰り延べ等の支払条件を調整する方法もいろいろとあり。書店は基本的に現金販売で、消費者から代金を現金回収するいわゆる日銭商売なので、取次が支払条件を調整してくれるなら、たとえ経営状態が悪化しても、なかなか倒産しづらい業態です。
しかし、取次自身が整理をはじめれば、それも困難になる訳です。
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