流動性リスク

いつも勉強させて頂いている山口利昭先生のブログ「ビジネス法務の部屋」。本日も、2015.3.27の最高裁決定(道東セイコーフレッシュフーズ事件)に関するエントリを拝見しておりました。

■中小上場会社の社外取締役が注目すべき最高裁決定(道東セイコーフレッシュフーズ事件)(2015.4.1)
http://yamaguchi-law-office.way-nifty.com/weblog/2015/04/post-5dc5.html


非上場会社のM&Aで収益還元法を使う場合に、加えて市場で株を売買できないことを理由に更に株価を低く見積ることはできないとする決定です。この結論や理由付けは、まったくもっともだと思われます。

読み進めたところ、

非公開会社の株式固有の非流動化の問題に限られるのか(流動性リスクを株式の期待収益率に反映させた場合はどうなるのか)

のところに目が止まったです。

流動性リスク(Liquidity Risk)とは、運用と調達の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により、必要な資金確保が困難になる、又は通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク(資金繰りリスク)及び市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスク。(金融庁や日本銀行の定義より)
つまり、流動性リスクとは、(1)資金繰りリスク(資金流動性リスク、アベイラビリティ・リスク、Availability Risk)と(2)市場流動性リスク(Market Liquidity Risk)の2つに区分され、要因は異なるもののいずれもキャッシュの枯渇するリスクであると、このように理解しておりました。

ただ、山口先生のエントリで書かれている流動性リスクは、この2つのいずれとも違うもののようです。
先に申し述べておきますと、管理人は流動性リスクの定義自体を問題にしている訳ではありません。定義は論者により異なる可能性が当然にあり、また金融庁等の定義がすべてである訳でもありませんので。

頭が固いためか、山口先生のご指摘のリスクがどのようなものか、直感的に理解できなかったのです。そして、仮に流動性リスクを先の(1)と(2)ように、狭く解釈する場合、山口先生のご指摘にあるようなリスク(事象?)は、いったい何リスクに反映するのだろうか?という疑問であります。

しばらく考えてみたのですが、山口先生は流動性リスクという言葉を、非流動化に伴うインパクト(影響)の程度といった意味で使われている、と解釈しました。リスクを将来の不確実性とすると、上場/非上場は確定事項でありリスクとは言い難いような気もするのですが、非上場による影響には程度がある、という理解でしょうか(←超推測)。

では何リスクなのか、このリスクは株式の価格変動に関するリスクなので「マーケットリスク」の一部というか一種というのが、管理人の感覚には合致するという結論でした。
ちなみに、マーケットリスクは、いわゆるXX市場などで取引されていない非上場の金融商品なども対象にする概念です。例えば、銀行預金や貸出金にもマーケットリスクのひとつである金利リスクが存在します。


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