リスクマネジメントからみたJR西日本の台風19号対応

JR西日本は、前日の時点で2014.10.13の16時以降、京阪神地区の在来線全24線区を全線運休すると決定し、当日実施しました。約50万人に影響と言われます。
この措置については賛否があり、管理人のTLでも、グロービスの堀さんの発言を中心とした激しい議論が見られました。

ここでは、リスクマネジメントという観点から、この件がどのように見えたか、書いてみたいと思います。

リスクに対しては、対応と受容という2つの基本的な大方針があり、それらの組合せや更に、細かい対策等がありますが、対応のひとつにリスクの回避があります。
今回のJR西日本は、京阪神地区に関する限り、全部の完全なリスク回避という対応でした。また、タイミングも台風の接近するはるかに前でした。問題は、これらをどのように評価するか、ということです。

リスクマネジメントの目的は、リスク事象の発生(Incident、いわゆる事故等)やそれによる損害(Loss)をゼロにするものではありません。文字通り、リスク(Risk)と、どのように付き合うか(Management)を考えるものです。
事故等がゼロになることは、ありません。世の中に「絶対の安全」(笑)なんて、有り得ませんし、そんなことを目指す必要もありません。そんなことをしていたら、生活が不便でしょうがない。まれに事故が生じることは、仕方がないというより、当たり前。リスクとの付き合い方の基本は、リスク受容です。みんな、普通にやっていることですが。
対して、早すぎるタイミングでの、全部のリスクの完全な回避は、いわゆる「事なかれ主義」であり、思考停止です。リスクマネジメント自体を全否定するに近く、管理人としては、まったく評価できないと言わざるを得ません。福知山線事故や、羽越本線脱線事故、余部鉄橋転落事故などの「羹に懲りて膾を吹く」状態なのかと思いますが、それにしても、やり過ぎ。
(このところ、反反XX以外の堀さんの見解には同意できないことが多かったのですが、本件には同意です。)

リスクマネジメントの世界では、惨状を呈した現実を振り返り、後付け的に「Too Small,Too Late.」(小さ過ぎ&遅過ぎ)ということがあります。JR西日本の措置は、これ風に言えば「Too Big,Too Early.」(大き過ぎ&早過ぎ。)と言わざるを得ないと考えます。
別に台風下ですべての列車を運行せよと言っている訳ではなく、是々非々の対応で十分だっただろうJK、ということ。
JR西日本としては、個々に止めることによる混乱も避けたかった、のだとも思いますが、そんなことは利用者側からは大きなお世話です。台風が来ているのですから、混乱するのが当たり前なんで。
まあ、良く言えば真面目なのでしょう。「ダメそうだったら止めればよい」といういい加減さ(良い加減)が欲しかったです。

なお、今後のJR西日本の対応にも、興味津々です。似たような状況になった際には同様の対応をするのが一貫性ですが、このように、一気に舵を切り過ぎた場合はどうか。もし、何度も台風が来たら、その度に全停止なのか。そうしないなら、なぜか、とか。
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