著者は、元電通のアートディレクターで、金沢美術工芸大の教授。デザインには、「アイデア」と「表現」の両輪が必要と主張し、特に欠如しているというアイデア教育について、論じています。。
[目次]
第1章 今日からできるアイデア・トレーニング
第2章 アイデアとヴィジュアル・コミュニケーション
第3章 アイデア・トレーニング<基礎編>
第4章 アイデア・トレーニング<応用編>
第5章 アイデア・トレーニング<実践編>
第6章 アイデアの未来
アイデアといっても、デザイナー(広義)についての「アイデア」。
デザインの世界に入りたい方や、入ったばかりの人には、実践面及びモチベーション面での効果があるでしょうか。ビジネスの方々には、「奴ら、こんなことを考えているのか」という意味で、面白い本かと思います。
デザイナーは、「表現」だけで、いいんじゃないですか、というのが感想。「明日の広告」のエントリでも、ちょっと触れたのですが、「デザイン」や「広告」の人に、無理に(ビジネスの)アイデアを考えてもらう必要性は感じない。例えば、「棋士にビジネスの相談をしても無理」(p42)とありますが、「棋士」を「ザデイナーやアートディレクター」に置き換えても、成立するのではないでしょうか。
例えば、デザインのヒトにアイデアまで、まかせた失敗の実例は、こんなのがあります。
ただ、そのためには、アイデアとコミュニケーションは、「ビジネス」サイドで確立する必要がありますが。また、もちろん、ビジネスもできるデザイナーの方が、キチンとやるのであれば、何も問題ありません。
[如何なものか(ダメ出し、いちゃもん、横槍など)]
「人ぴとの利益(喜び)を優先して、ひたすら考え抜く」(p25)とありますが、このような、素朴な顧客主義というか、顧客原理主義が、ビジネスをダメにすると思っています。
客観的な「人びと(=顧客)」なんて存在せず、「顧客」自体を定義する必要がある。つまり、顧客、商品、チャネル…などを、複合的に同時決定することを迫られているのではないでしょうか。webビジネスが立ちいかないケースは、その典型でしょう。無料ならば使用されるが、有償ならば離れていく…、という場合の「人びと」は「顧客」ではない。で、結局、多くのビジネスは「広告」からしか、回収できない。
[私的INDEX]
自己観照、アイデア・トレーニング、ワン・ビジュアル・アイデア、共通認識、言葉・ヴィジュアル・アイデアのマインドマップ、
お薦め印:★★★☆☆(ビジネス≠デザイン、かつ、ビジネス>デザイン)
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