収益認識会計基準(公開草案)の学習(0):はじめに

企業会計基準委員会(ASBJ)の公表している企業会計基準公開草案第61号「収益認識に関する会計基準(案)」(以下「収益認識ED」と略)については、公表時に記事を書き、ASBJの方が講師の勉強会に参加しました。

IFRS15号(Revenue from Contracts with Customers、顧客との契約から生じる収益)は、当時は公開草案でしたが仕事で学習&分析した経緯があり、その復習を兼ねて、収益認識EDも少しキチンと学習するかということで、その成果を徐々にこちらに上げていこうかと。

なお、他の話題と入り混じりながら時々のエントリとなり、かつ遅々として進まず、という状況に至ることも容易に想像できるため、生暖かい目で見守って頂けると幸いです。
出来る限り記事間をリンクして読み易いように努め、テーマとしてまとまるようであれば、編集してまとめ記事にするようなことも考えます。まずは、そのための素材を細々と。

経理の詳細な実務等は(まったく得手ではないので)本職の会計士や会計実務家にお任せし、業務や業務を管理するシステム、経営情報等との兼ね合いなどを念頭に置いた判り易い記述にしたいと考えております。
よろしくお願いします。



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ピュアプレー

日本経済新聞投資情報面のコラム一目均衡「「ピュアプレー」の時代」(2017.9.26)で知った新語?

ピュアプレー(Pure Play)とは、シンプルに単一の事業(ビジネス)で勝負すること。

異業種による多角的経営によりビジネスのシナジー(相乗効果)を追求するコングロマリット(Conglomerate、複合企業)に対義する概念でしょうか。ビジネスで選択と集中を厳密に推し進めると、このピュアプレーという方向に向うと思われます。

個人的にはシナジーというのは誠に怪しい概念だと考えていますし、以前からコングロマリット・ディスカウント等とも言われていましたので、概念自体は目新しいことではありません。
ただ、超超巨大企業ダウ・ケミカルとデュポンの統合会社である「ダウ・デュポン」で、それが実践される意味は大きいのでしょうね。

LDRの互換(後継)サービスが検討されている模様

Live Dwango Reader(LDR)が2017.8末をもってサービスを終了すること等は、こちらこちらに書きました。
Googleリーダー亡き後、LDRを情報収集の要として利用しておりましたので、サービス終了はとても困ったこと。

そのLDRに関して、朗報が。
佐々木俊尚さんのツイートで知った、ogijunさんのブログ(ogijun's blog)によると、LDRの互換サービスの開発を進めるとのことであります。

■LDRが終了することについて(2017.9.26)
http://ogijun.hatenablog.com/entry/on-ldr


ありがとう。
ぜひ、上手くいって頂きたいものです。

日経「国際会計基準IPO企業に拡大」

2017.9.22日本経済新聞の投資情報面の記事。「国際会計基準IPO企業に拡大」、副題は「海外マネー調達も期待 M&Aの「のれん」突然の損失リスクも」。

企業側と投資家側の両方の視点で脈絡なく記事が書かれているので、ちょっと判りにくい記事ですね。

IFRSが新規株式公開企業にも広まり始め、その理由を投資家やファンドなど海外マネー取り込み狙いや海外子会社の会計処理容易化と、企業側視点から説明。

他方、「損失リスク」云々のところは投資家側の視点で、日本基準と異なりIFRSでは、のれんを定期償却せず減損が突然表面化する(こともある)のをリスクと言っている模様。
日本基準でものれん償却は20年以内なので、超長期で非償却とあまり変わらないことも有り得るし、東芝のような巨額の減損もあり。IFRS特有のリスクと言うべきなのかは、疑問ありです。




日経 経済教室 岡田仁志「存在感増す仮想通貨(下)」

2017.9.22付、日本経済新聞の経済教室面。前日に続き経済教室「存在感増す仮想通貨(下)」として岡田仁志国立情報学研究所准教授の論考が掲載されています。副題は「「分散型」問われる持続性 特定国標準握る可能性も」。

仮想通貨を中央型と分散型に分け、ビットコインを代表とする分散型仮想通貨について、その共同幻想の成立や、プロトコル決定やガバナンスの問題を論じています。
前日の京大岩下教授の論考と異なり、素人には少し難解でした。

貨幣の共同幻想を説明するのは化体説と合意説です。
化体説では、道教寺院の冥銭を引き合いに。

合意説は、2017.8.1のビットコイン分裂騒動をプロトコル変更の面から解説し、分散型の難しさを「ビットコインはデモクラシー(民主主義)を旨とするがゆえにガバナンス(統治)が紛糾する」と。中央型の課題や中央型への有り得る接近シナリオ?なども興味深い。

なお、最後の、仮想通貨の覇権に関して覇権競争に加わらず、技術とガバナンス云々というあたりは、正直、趣旨がよく判らなかったです。



日経 経済教室 岩下直行氏「存在感増す仮想通貨(上)」

2017.9.21付、日本経済新聞の経済教室面。経済教室「存在感増す仮想通貨(上)」として岩下直行京大教授の論考が掲載されています。
岩下氏は日銀の前FinTechセンター長ですね。

ビットコイン(BTC)の仕組みやコンセプト、開発及び利用の経緯等について、とても平易かつ判り易く、解説されています。
「仮想通貨はその名前に反して、価値尺度や交換手段としての機能を果たしてはいない」、「現時点では、ビットコインの取得目的は価格上昇を期待した投資がほとんど」とのこと。

ビットコインの課題としては、以下を指摘。
1. (理念とは裏腹な)不透明なガバナンスの仕組み
2. 分裂後の新旧コインの値上がりに見られる将来の希少性への疑念
3. ICO(Initial Coin Offering、新規仮想通貨公開)への規制強化

ビットコイン等仮想通貨の大きな効能として、国境を越えた金融取引(決済取引)の容易化を挙げて、中銀や証取を含む伝統的な金融業界にイノベーションを迫っているとまとめています。

なお、ビットコインについては、こちらの過去記事も。



日本預託証券(JDR)

日経に米国の半導体ベンチャーであるテックポイント社の記事があり、日本預託証券という用語が使われていて「なんじゃ、そりゃ?」と思いました。(←無知)

日本預託証券(JDR、Japanese Depositary Receipt)とは、海外の株式や上場投資信託(ETF)を裏付けにした信託受益権。日本株式と同じ口座で、円建てで取引できるメリットがあります。

JDRの発行は、テックポイントが初めてとのこと。

■日本証券業協会:JDR
http://www.jsda.or.jp/manabu/word/word70.html

■日本取引所グループ:JDRとは
http://www.jpx.co.jp/equities/products/etns/outline/01.html

■三菱UFJ信託銀行:JDRシリーズ
http://jdr.tr.mufg.jp/index.html

トヨタ自動車等も米国で発行している米国預託証券(ADR、American Depositary Receipt)の日本版とのことですが、信託法など法制の細部に相違があり、必ずしも米国とまったく同じ仕組みという訳ではないようです。

なお、ADRは検索すると、裁判外紛争解決手続(Alternative Dispute Resolution)の方が先に出て来たりして、実に鬱陶しい。

会計勉強会「「収益認識に関する会計基準(案)」について」

先日、日本証券アナリスト協会が主催する会計勉強会「企業会計基準公開草案第61号「収益認識に関する会計基準(案)」について」を聴講しましたのでメモを。

2017.7.20に公開された「収益認識に関する会計基準(案)」(収益認識ED)に関する説明。
講師は企業会計基準委員会(ASBJ)の小賀坂敦副委員長で、川西晶博ディレクターも陪席。とても明快な話しぶりで、非常に判りやすかったです。

資料はこれまでの講演で使用したものと同一の由。ただ、内容は対象に合わせて(細かい経理手続等ではなく)企業の収益を左右するところを中心にしたとのことでした。

基本的な建付け
まずポイントは、IFRS15号の定めを基本的にすべて取り入れていること。
その上で、適用上の課題に対応するため、国際的な比較可能性を大きく損なわせない範囲で代替的な取扱いを追加的に定めた(適用指針案91~102項)。
つまり基本的にIFRS15号ベースで、一部の現行会計処理方法を追加的に容認している。
なお、EDには注記事項に関する記述がゴッソリ抜けているが、これは強制適用時までに補完の予定。(他に契約コストも削除)

収益認識EDとIFRS15号 170918

その他
-連結財務諸表及び個別財務諸表の両方が対象。(IFRSとは異なる)
-2019.3末決算から早期適用可能。2022.3末決算から強制適用。
-「顧客への支配の移転」で収益を認識。
-あくまで収益に関する基準、取引相手の会計処理は別。
-本人/代理人の判定。百貨店等の消化仕入は売上大幅減。
-自社ポイントの付与は引当金処理から履行義務として識別へ。
-出荷基準、引渡基準(着荷基準)も代替的に容認。(←この点は大きな問題)
-割賦基準は認めない。
-返品権付販売は返品調整引当金処理から売上控除し返金負債計上へ。

なお、出荷基準等を代替的取扱いで容認したことは大きな問題。出荷基準は不正取引の温床であり、撲滅すべきと考えます。

収益認識については、仕事でIFRS15号(ED)は学習しましたが、それっきりでした。すっかりサビついているので、IFRSの復習がてら、今後は収益認識EDの学習を少ししてみる予定。



JR四国発足30周年謝恩きっぷ他 JR各社フリーきっぷあれこれ

昨日エントリを上げた「秋の乗り放題パス」以外にも、JR各社からフリーパス・タイプの乗車券(フリーきっぷ)が出ています。

青春18きっぷや秋の乗り放題パスのようにJR全線とはいきませんが、各社の営業路線(の一部)が乗り放題に。

よく知らないものも多かったので、以下、主なものを。
(これ以外にもあります)

JR北海道
■一日散歩きっぷ
https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Otoku/005778/
※ 価格2,260円 有効期間1日間。エリアは道内全域ではなく札幌を中心とする道央。

JR東日本
大人の休日倶楽部パス(オトキューパス)が有名ですが、会員限定なので…。
■休日おでかけパス
http://www.jreast.co.jp/tickets/info.aspx?t0=t0&mode=type&SearchFlag=2&ctl01.x=45&ctl01.y=16&pc=2&GoodsCd=2093
※ 価格2,670円 有効期間1日間。エリアは関東(一部除く)。
週末パス、三連休東日本・函館パスなんてのもあります。

JR西日本
■秋の関西1デイパス
http://www.jr-odekake.net/railroad/ticket/tokutoku/autumn_kansai1daypass/
※ 価格3,600円 有効期間1日間。エリアは近畿の中心部。一部私鉄線も対象で使い出がありそう。

JR四国
■四国再発見早トクきっぷ
http://www.jr-eki.com/ticket/brand/1-3W0/course/TJ1842821A
※ 価格2,060円 有効期間1日間。エリアはJR四国全線とJR四国バスの一部。土休日限定。

■JR四国発足30周年謝恩きっぷ
http://www.jr-eki.com/ticket/brand/1-4MO/course/TJ18488010
※ 価格3,000円 有効期間1日間。エリアはJR四国全線とJR四国バスの一部で四国再発見早トクきっぷと同じで割高ですが、平日に利用可。

JR九州
■旅名人の九州満喫きっぷ
http://www.jrkyushu-kippu.jp/fare/ticket/96
※ 価格10,800円 有効期間3ヶ月(3回)。お高いですが(3ヶ月以内に)3回使え、エリアは九州全域で、九州内すべての私鉄や三セクも対象というのがスゴいです。九州版の青春18きっぷ的なコンセプトか。

他地域のフリーきっぷを利用する機会は少ないのですが、旅行先やルートをターゲットにしたものがないか調べてみるのも一興だと思いました。
なお、購入日が利用日の前日前までのものなど、各種の条件がありますのでご注意を。

秋の乗り放題パス

青春18きっぷに関しては過去に何度かエントリを上げておりますが「秋の乗り放題パス」というのもあるのですね。まったく知らなかった…orz

鉄道の日(10/14)に合わせて設定され、2017年は発売期間が2017.9.16~10.20、利用期間が2017.10.7~10.22です。

ざっと見たところ、利用条件は基本的に青春18きっぷに準じるようですが、大きく異なるのは価格が7,710円で、連続する3日間利用という点。
1日当たりの価格はあまり変わりませんが、3日間連続で使用する必要があり、青春18きっぷのように飛び飛びでの利用や複数人での利用は出来ません。期間3日の周遊型で利用するのが前提で、滞在型旅行で上手く利用するのは難しそうです。

どう使うか、悩みどころです。

グリーンウォッシュ債券

先般アップした環境債(グリーンボンド)に関するエントリに関連して。

グリーンウォッシュ債券(Green Wash Bond)とは、実際は環境改善効果がない、又は、調達資金が適正に環境事業に充当されていないにもかかわらず、グリーンボンドと称する債券。

■環境省 グリーンボンドガイドライン2017年版(PDF)
http://www.env.go.jp/press/files/jp/105353.pdf


つまり、このグリーンウォッシュ債券の定義には2つの類型が含まれています。
ひとつは、事業自体に環境対策の効果がもともと無い詐欺的なもの。環境対策の効果よりも環境破壊の影響の方がはるかに大きい事業なども含まれるでしょう。

もうひとつは、調達した資金が使途通り環境事業に充当されないもの。仮に環境事業を実施していたとしても、調達資金がそれに使われず他に転用等されるタイプ。カネに色は無いとはいえ、こちらも投資家に対する重大な背任行為です。

環境債(グリーンボンド)

環境債(Green Bond、グリーンボンド)とは、資金使途を環境対策に限定して発行される債券。

債券には「XX債」という呼び方の商品がいろいろあり、非常にややこしいです。
以前にエントリを上げた大災害債等と異なり、環境債として発行されるのは一般的な債券です。ただ、債券で調達した資金の使い道を「環境」に限定しているところが特徴。
主な発行体は国際金融機関や国で、環境対策の事業としては、太陽光発電、風力発電等の再生可能エネルギー事業や廃棄物や水資源管理など。

■環境債発行、初の1000億ドル 欧州で活発 (日本経済新聞 2017.9.3)
https://www.nikkei.com/article/DGXLASGD31H4O_R00C17A9MM8000/

日経の記事では欧州投資銀行(2007)が初の環境債発行とされていますが、野村證券のサイトでは世界銀行(2008)が初となっています。おそらく「環境」の定義が異なるのでしょう。

環境省が、環境債の発行に関して、グリーンボンドガイドラインを作成しています。

■環境省 グリーンボンドガイドライン2017年版(PDF)
http://www.env.go.jp/press/files/jp/105353.pdf



齊藤誠先生トークショー「社会人になって読む経済学の教科書」

2017.8.30にジュンク堂書店池袋本店で行われた一橋大学齊藤誠先生のトークショー「社会人になって読む経済学の教科書」を聴講して来ましたので、メモを。

-教科書は、引き返す場所、出発点、冷静に振り返る場所。
-独習の教科書は、厚い、くどい、データ豊富で選ぶ。
-マクロでは非常に重要な金融が相殺され表面に出ない。
-短期の成果うんぬんではなく、歴史的な経緯が重要。またマクロは分配については寡黙。
-資金循環表。
-経済成長は結局イノベーション次第。他は長期では無意味。
-ヒックスの補償原理。クズネッツ曲線。
-BTCは、仮想通貨の技術的にはとても重要。ただ、BTCは創始者や早期の関与者が投機で売り逃げ出来るように、わざと価格が安定しない建付け。長期的に継続し拡大していくとは考えられない。

今回紹介された経済学関係の教科書は、以下の4冊。
1. マクロ経済学:「マクロ経済学」 齊藤誠 他


2. ミクロ経済学:「ミクロ経済学の力」 神取道宏


3. 金融論:「金融」 内田浩史


4. 経済史:「コア・テキスト経済史」 岡崎哲二
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「生涯一コンサルタント」として、ダウンシフトしながら、人生晩年を迷走中です。

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