IASB DP「開示に関する取組み-開示原則の概要」聴講

会計勉強会「IASB ディスカッション・ペーパー「開示に関する取組み-開示原則の概要」」に参加してまいりましたのでメモを。

講師は、企業会計基準委員会(ASBJ)の常勤委員川西安喜氏、専門研究員小西健太郎氏。IASBが3月末に出した、以下の開示に関するディスカッション・ペーパー(開示原則DP)に関するものです。

■IASBが財務諸表における開示を改善するためのステップの概要を示す(2017.3.30)
https://www.asb.or.jp/jp/ifrs/press_release/y2017/2017-0330.html


ご承知のように、IFRSは原則として、DP→ED(公開草案)→基準という開発手続を踏みますので、DPは最初の叩き台ですね。
開示原則DPは、日本語訳で110ページほどと、なかなかのボリューム。
講演は80分ほどで、総論として開示の問題点とプロジェクトの目的。そして、各テーマごとの現状、論点、アプローチ(改善案)が簡潔に解説されました。
なお、開示といっても、基本財務諸表(本表)は別プロジェクトで扱うので、こちらの対象は主に注記の部分になります(第5章除く)。

質疑では、DPの書きぶりが抽象的なことに、かなり批判あり。
IFRSの文言、特にDPなどはいつもこんな感じだと思うのですが、ふだんIASBの議論を追っかけておらず、またIFRSにあまり接していない方々には違和感が大きいのかも。
例えば、情報を3つのカテゴリー(カテゴリーA~C)に分けて対処する案が出されているのですが、真ん中のカテゴリー(B)の定義が抽象的なため他のカテゴリー(AとC)との違いが判りにくく実効性に疑われるとか。
会計方針も、カテゴリー1~3に分ける案ですが同様。

また、このような内容を、強制力のある会計基準の一部とすることの是非も議論に。
まあ、この点は、IASBも[質問3]で「効果的なコミュニケーションの原則をにおいて一般開示基準において定めるべきか、強制力のないガイダンスにおいて記述すべきかについて、見解に至っていない」と正直に言ってるので、仕方ないと思うのですが。

[スケジュール]
2017.3.30 開示原則DPの公表。
2017.10.2 開示原則DPへのコメント期限。
2017中? 重要性の適用ガイダンス、重要性の定義の明確化EDの公表。<予定>
2018以降 開示原則の再審議。基本財務諸表DP又はEDの公表。<予定>





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