野口悠紀雄先生のビットコイン分裂問題等に関する今週のコメント集

先般、早大ファイナンス総研顧問の野口悠紀雄先生の特別講義「仮想通貨の現状について」を聴講し備忘録をアップしました。

そのビットコインの分裂問題が話題になったからか、今週は野口先生のコメントがいろいろな媒体に出ていましたので、リンクをまとめておきます。
(時系列)

■仮想通貨 未来を聞く(1)分裂騒動 欠陥でない 自ら管理前提、常に注意を(2017.7.25、日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGKKZO19199270U7A720C1EE9000/

■ビットコイン分裂は回避されたが、問題は今後も起こる(2017.7.27、DIAMOND online)
http://diamond.jp/articles/-/136475

■野口悠紀雄氏に聞く「人口減少に直面する日本に新テクノロジーが与える影響とは」前編(2017.7.28、お金のキャンパス)
https://money-campus.net/archives/2928

■ビットコインで超高速、かつ低取引料の送金が可能に(2017.7.29、野口悠紀雄 online)
http://office.noguchi.co.jp/%E7%B5%8C%E6%B8%88



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ヘアカット(掛目)

ヘアカット(Haircut)とは、金融取引等に際して供される担保の削減率のこと。掛目。

ヘアカットといっても理美容業界とは関係なく、金融業界の用語です。主に、国際・市場取引(デリバティブとか)や金融規制などで使われます。
掛目(掛け目)と訳されることもありますが、実はちょっと留意が必要。ヘアカットと住宅ローン等の国内向け融資業務で一般的に使用される掛目の概念は、ちょうど逆なのです。

掛目は、例えば住宅ローンでは「不動産担保の掛目70%とするとXX百万円融資可能」と使います。担保の時価から削減部分を差し引いた後の担保評価額の割合、つまり担保評価率のことを掛目と言います。
ちなみに、流通業界等で卸値を売価の「7掛け」等と表現するのも似た使い方です。

それに対して、ヘアカットは、文字通りカットした部分、削減部分の割合であり、担保の削減率を指します。
ちょうど、逆の関係ですね。



使われている文脈により、場合によっては意味が逆になる用語のひとつです。

悲報!Live Dwango Reader(LDR)がサービス終了

使用しているRSSリーダー、Live Dwango Reader(LDR)が8月末にサービス終了とのこと。

■【重要】Live Dwango Reader/LDR Pocketサービス終了のお知らせ(2017.7.24)
http://blog.livedoor.jp/staff_reader/archives/52278396.html


LDRは、元のlivedoor Readerで当時運営していたLINEが2014.12.25のサービス終了を公表した後にドワンゴが引き受け運営していたもの。結局、約2年半の延命でした。
昔、愛用していた、Googleリーダーが2013.7.1でサービスを中止した際に、受け皿として利用開始しましたので利用期間は約4年間。

ブログというメディアの流行がすっかり終わり、衰退している現状では仕方ないのでしょうが、非常に困ります…

東証 会計基準の選択(IFRS任意適用方針)の分析

東京証券取引所(東証)が2017.7.20付で「会計基準の選択に関する基本的な考え方」の開示内容の分析について≪2017年3月決算会社まで≫」という資料を公表しています。

■「会計基準の選択に関する基本的な考え方」の開示内容の分析について≪2017年3月決算会社まで≫(2017.7.20)
http://www.jpx.co.jp/news/1020/20170720-01.html


IFRSの任意適用及びその方針に関する分析です。(昨年の分析についてはこちら

分析対象である東証上場会社3,537社の決算短信に記載された「会計基準の選択に関する基本的な考え方」から、IFRS適用済会社、IFRS適用決定会社、IFRS適用予定会社、IFRS適用検討実施会社、その他に5区分しています。

IFRS適用済会社、IFRS適用決定会社、IFRS適用予定会社の合計は171社。前年比+30社。
171社の時価総額の合計は188兆円(2017年6月末時点)東証上場会社の時価総額(617兆円)に占める割合は30%(前回公表比+1%)とのこと。

区分社数前回比
IFRS適用済会社125+40
IFRS適用決定会社27-3
IFRS適用予定会社19-7
合計171+30
※ 上記より作成

なお、IFRS適用に関する検討を実施しているのは214社(前回公表比-19社)です。総合計だと385社になりますが、IFRS適用予定会社及びIFRS検討実施会社がともに減少に転じているのが気になります。任意適用方針の企業は、ほぼ出揃ったイメージでしょうか。



ASBJが収益認識に関する会計基準の公開草案を公表

企業会計基準委員会(ASBJ)が「収益認識に関する会計基準」(収益認識会計基準)の公開草案を公表しました。

国際会計基準審議会(IASB)と米国財務会計基準審議会(FASB)が共同開発したIFRS15号、Topic606「顧客との契約から生じる収益」とのコンバージェンスを図るものです。

■企業会計基準公開草案第61号「収益認識に関する会計基準(案)」等の公表(2017.7.20)
https://www.asb.or.jp/jp/accounting_standards/exposure_draft/y2017/2017-0720.html

関連記事が日経の2017.7.21付投資情報面にありました。

■企業会計基準委が公開草案(2017.7.21)
売上高新基準18年適用可 百貨店などは目減りも


現在、本邦の会計基準には収益認識の基準が存在しません。世界的に高品質な会計基準であると自称しているのに誠に驚くべきことですが、そのため各社や業界が慣行に従って(勝手に)売上を計上しています。

例えば、記事のリードにある百貨店業界は消化仕入という慣行でグロスベースで会計処理していますが、(IFRS等と同様な)公開草案ではこれがネットベースになることで売上が大幅に目減りする見込みです。

このように、収益認識について日本はかなり遅れた状況で、スタートラインより後ろから始めるイメージであり、加えて公開草案の元となったIFRS15号は斬新なもののため、対応はなかなか大変と思います。
あと、タイミング的に消費税(軽減税率含む)対応と絡まないとよいのですが…。

[スケジュール概要]
2017.7.20 収益認識会計基準 公開草案を公表
2017.10.20 公開草案へのコメント募集期限
2017.12.15 米国FASBがTopic 606適用開始
2018.1.1 IASBがIFRS15号適用開始
2018.3? 新基準確定
2018.4.1 早期適用可能(予定)
2021.4.1 強制適用開始(予定)

なお、記事の末尾に、ASBJ小賀坂副委員長のコメントとしてIFRS9号「金融商品」とのコンバージェンスについて「年内にも検討を始めたい」とあり、こちらも非常に気になりました。



野口悠紀雄先生講演会「仮想通貨の現状について」

2017.7.21に行われた早大大学院の野口悠紀雄先生の特別講義「仮想通貨の現状について」を聴講して来ました。

仮想通貨の現状とありますが、テーマは話題のビットコイン(Bitcoin)の分裂問題です。
仮想通貨やブロックチェーンについて、いかに自分が何も判っていなかったのかが判ったことが収穫でした…orz

理解した(つもり)のことを備忘録として。
-フォーク(fork)とはチェーンが枝分かれすること。通常でも二重取引等で発生するが短い方の枝が切り捨てられるルール。切り捨てられた枝のマイニングからは報酬を得られないため枝は消滅し問題は生じない。(?)

-性能アップのための提案がおこなわれたが、主にコア開発者(core)とマイニング業者(miner)の間で意見が対立し、合意が得られなかった。
minerは中華系2社の寡占。

-core側がSegwit(ソフトフォーク)を実施すると通告。1ブロックを1M→500Kにデータ圧縮。現時点では7/23予定。
-ソフトフォークではアップデートしない枝は切り捨てられるため、通常のフォークと同様に分裂は続かない。強制せずとも経済合理性から一体化が保たれる。民主的?
coreは、Segwietでビットコインの性能アップに加えminerの寡占状態打破を目指した。

-miner側はSegwiet2X(ハードフォーク)をおこなう予定。Segwietに加えブロックを1M→2Mに拡張。8/1予定。
-ハードフォークではアップデートが強制される。独裁的。政治的判断からそれに従わず(core側?)分裂が生ずる可能性あり。分裂すると両者は実質的に別の仮想通貨となる。
中華系minerは、Segwiet2Xでハードフォークを起こし、ビットコインの主流を自己の管理下に置くことを狙う?

-取引所に勘定があるとどちらの仮想通貨にするかの判断を取引所にまかせることになる。walletに退避させておくのが無難。

質疑では、ビットコインについてフォーク問題に限らず否定的な意見が非常に多かったのが印象的。みんな中央集権的思想が大好きなのだな(笑)

さて、本日が7/23ですが…

[参考]
現代ビジネス(野口悠紀雄)
■ビットコインがついに「分裂」!? 一体どんな問題が生じるのか(2017.7.20)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52323

西欧の車窓さんのブログ記事
■ビットコインの非中央集権性が失われる日(2017.7.19)
https://medium.com/@europian/decentralized-will-dead-be9b9a157ee0

日本仮想通貨事業者協会
■8月1日に予期されるビットコイン分岐危機に向けた対応について(2017.7.18)
http://cryptocurrency-association.org/2017/07/18/20170718_news/
■8月1日に予期されるビットコイン分岐危機に向けた対応について(その2)(2017.7.21)
http://cryptocurrency-association.org/2017/07/21/20170721_news/



青春18きっぷ(3)あえてフルに使わない手も

青春18きっぷに関するエントリ(1)(2)の続き。

青春18きっぷの基本ルールは、旅客鉄道線(JR)の普通列車の普通車自由席(快速含む)が1日間乗り放題でした。

例えば、乗換案内先生に調べて頂くと、明日7/23(日)東京駅発5:46の普通列車で東海道線を西へ向かうルートでは、山陽線新山口駅のひとつ手前の四辻駅(23:57)まで行けるようです。

青春18きっぷは2,370円/回、運賃は12,640円なので10,270円節約できたことになります。ただ、これだと所要時間は約18時間で、移動以外はほぼ何も出来ない強行プランです。
姫路駅までなら16時前に着きますので、関西ですと多少の観光が可能です。

ここでお薦めする青春18きっぷの特ワザ(?)は、青春18きっぷをあえてフルに使わないというもの。
特に、往復割引の適用されない601km未満ならば、例えば帰路は普通に新幹線を利用して、あえて青春18きっぷを使わないなど。

例えば、先の例ですと、京都駅着までは運賃8,210円で青春18きっぷだと5,840円節約できます。親子で利用なら、その2倍です。
約8時間の移動、京都駅着は14:13なので、それからちょっと京都観光をして、おいしいものなど食べて…。
必ずしも帰路にまた青春18きっぷを使わず、体力と気力を温存して、新幹線を使っても問題無いということです。東京-京都間は新幹線なら2時間強なので9時間ほどの観光時間が取れ、往復運賃の適用無しですから、その点も問題なし。

制約条件を取り去ることで、選択のオプションが大きく変化して広がる訳です。(?)
管理人は貧乏性なので、ついついフリーきっぷの恩恵をフルに使いたくなるのですが、時間と体力だけは無限にある(と思っていた)若いころと違い、近頃はカネだけでなく、時間や体力の節約も切実な問題となり、身に染みております。



青春18きっぷ(2)青春18きっぷの特例

青春18きっぷに関する昨日のエントリの続き。

青春18きっぷで利用できるのは、鉄道では基本的にJR(旅客鉄道線)の普通列車(快速含む)の普通車自由席ですが、それに加えていくつかの特例があります。
ここらあたりが、青春18きっぷを利用する際に面白いところであり、また面倒なところ。各地の新幹線の開業に伴い、並行在来線の一部が三セク化してそれに対応する特例ができていることも留意点です。

主なところを整理すると、以下の通り。
※ 特例は変更される場合がありますが、記事は2017.7.21時点の情報です。

1. 普通列車の指定席・グリーン車(一部前記)
昨日のエントリに書きましたが、普通列車の指定席は指定席券を、ライナー列車はライナー券又は乗車整理券を、普通列車のグリーン車自由席はグリーン券を、それぞれ別途購入すれば利用できます。
普通列車のグリーン車指定席、ライナー列車のグリーン車指定席は利用できません。

なお、「青森~新青森」間相互発着に限り、特例として全車指定席の普通列車(快速含む)の普通車の空席を利用できます。指定席券は不要です。
北海道新幹線及び東北新幹線との乗り継ぎを考慮した特例でしょうか。

2. 特急・急行列車の普通車自由席
石勝線「新夕張~新得」間及び奥羽線「青森~新青森」間の内相互発着と、宮崎空港線「宮崎~宮崎空港」間では、「青春18きっぷ」のみで特急・急行列車の普通車自由席が利用できます。

青春18きっぷで特急・急行列車の普通車自由席が利用できる区間
線区区間備考
石勝線新夕張~新得相互発着
奥羽線青森~新青森相互発着
宮崎空港線宮崎~宮崎空港

「新夕張~新得」間は特急列車しか存在せず、また「青森~新青森」間と「宮崎~宮崎空港」間は新幹線や空港利用の利便のための特例と思われます。
なお、特例区間外にまたがっての利用や、特例区間内の駅で一旦下車後に再度同一列車に乗車される場合は、特急・急行列車の利用全区間の運賃・料金が別途必要です。

3. 三セク(JR以外)の利用
ここは、一番ややこしいところ。新幹線の開業に伴い並行在来線の一部が三セクになって、基本的に青春18きっぷは利用不可になっていますが、以下はそれが限定的に利用できるという特例です。

3.1 青い森鉄道線
青い森鉄道線の「青森~八戸」間は、普通列車(快速含む)の普通車自由席に乗車して通過利用する場合は利用できます。青森駅、八戸駅。野辺地駅では下車も可能。これはJR大湊線、八戸線との乗り継ぎを考慮したものでしょうか。
「通過利用」が条件なので、青森駅・八戸駅・野辺地駅以外で下車は出来ず、またこれら3駅以外からの乗車も青春18きっぷでは出来ません。
なお、青い森鉄道線と接続するIGRいわて銀河鉄道には、このような特例はありません。

3.2 あいの風とやま鉄道線
あいの風とやま鉄道線「高岡~富山」間は、普通列車の普通車自由席に乗車してJR線へ通過利用する場合は利用できます。高岡駅、富山駅では途中下車も可能。
JRへの通過利用が条件で、氷見線、城端線等への乗り継ぎを考慮したものでしょうか?

3.3 IRいしかわ鉄道線
IRいしかわ鉄道線「金沢~津幡」間は、普通列車の普通車自由席に乗車してJR線へ通過利用する場合は利用できます。金沢駅、津幡駅では途中下車も可能。
こちらもJRへの通過利用が条件。

青春18きっぷで普通車自由席が利用できる三セク
線区区間備考
青い森鉄道青森~八戸通過利用
あいの風とやま鉄道線高岡~富山JRへの通過利用
IRいしかわ鉄道線金沢~津幡JRへの通過利用

4. 北海道新幹線他
青春18きっぷでは、基本的に新幹線は利用できません。唯一の特例がこちらで、北海道新幹線開業時に「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」が新たに設定されました。
(以前のエントリはこちら

青春18きっぷ北海道新幹線オプション券は2,300円。これを有効な青春18きっぷと併用することで、北海道新幹線「奥津軽いまべつ~木古内」間の普通車の立席と道南いさりび鉄道線「木古内~五稜郭」間を利用できるものです。
北海道新幹線開業に伴う在来線の海峡線廃止後に北海道~本州の利用を可能とする苦肉の策なのでしょうが、この特例の利用前提でプランを立てるとあまりに非効率で、テツの方々を別にすると、実際上の利用には適していないとの印象が強いです。




青春18きっぷ(1)青春18きっぷの購入と利用

本日から、青春18きっぷの利用期間ですね。
青春18きっぷについてはこれまでも何度か触れてきましたが、概要や利用について簡単に整理してみました。

1. 青春18きっぷの概要
青春18きっぷは、JRグループ(JR貨物除く)が共通で発売しているフリー乗車券(フリーパス)です。
名称は「青春18きっぷ」ですが、購入者の年齢等に制限はありません。
指定席券売機やみどりの窓口等で購入できます。価格は、5回分セットで11,850円。各1日間有効なので1回当たりは2,370円という計算になります。
フリー区間はJR(旅客鉄道線)の全線です。(他に若干の特例があります)
つまり、2,370円でまる1日間、JR線を乗り放題ということです。

2. 青春18きっぷの発売期間/利用期間
発売期間と利用期間は、2017年(平成29年)は以下の通りで、春休み、夏休み、冬休み各期間前後に利用できるイメージです。

販売期間利用期間
2017.2.20~2017.3.312017.3.1~2017.4.10
2017.7.1~2017.8.312017.7.20~2017.9.10
2017.12.1~2017.12.312017.12.10~2017.1.10

 販売期間と利用期間が10~20日ほどズレており、買い忘れには注意が必要です。

3. 青春18きっぷの利用
青春18きっぷは、有人改札で駅員がきっぷの券面に利用日のスタンプを押すことで利用開始となります。以後の入場、出場も有人改札です。入場・出場とも自動改札機は利用できません。

ひとりで5回利用してもよいですが、同区間であれば例えば4人で同時に利用することもできます。スタンプが4つ押されます。この場合は1回分余りますので、別日に使用可能です。
青春18きっぷのフリー区間はJRの鉄道全線と大船渡線、気仙沼線のBRT(Bus Rapid Transi、バス高速輸送システム)JR西日本宮島フェリーです。

鉄道は、普通列車(快速含む)の普通車自由席が利用できます。
普通列車の指定席は指定席券を、ライナー列車はライナー券又は乗車整理券を、普通列車のグリーン車自由席はグリーン券を、それぞれ別途購入すれば利用できます。つまり乗車券部分は有効です。
普通列車のグリーン車指定席、ライナー列車のグリーン車指定席は利用できません。

また、旧JR並行在来線等の三セクを含む私鉄、JRバスも利用できません。
新幹線を含む特急・急行には乗車できません。特急・急行に乗車する場合は特急券・急行券等のほかに乗車券も必要になります。つまり青春18きっぷは無意味です。>

なお、上記にはいくつかの特例があります。こちらは次回のエントリで。




プラットフォーマー 日経 経済教室「エコノミクス トレンド」柳川教授

2017.7.19付日本経済新聞の経済教室面、経済教室「エコノミクス トレンド」シリーズは柳川範之東大教授のプラットフォーマー(プラットフォーム企業)に関する論考です。気になったポイントをメモ。

-プラットフォームは様々なものを結びつける「場」。プラットフォーマーとは、そのような場となるべく、サービスやシステムなどを積極的に提供する企業のこと。
-成功したプラットフォーマーは意図的に産業横断的にできる基幹部分を括りだしてビジネスモデルにして様々な企業や技術を引き付けてきた。
-プラットフォーマーの問題はデータや情報の急速な集中(偏在)。
-ローカルなプラットフォーマーの可能性。そのために魅力的なサービスと人材、見やすく使いやすいアプリやウェブサイトが重要。既存大企業で軽視されがちな部分。
-より深化した結びつき実現のため、結びつきやすい構造を技術面、組織面で作る必要。これはオープンイノベーションと関係。
-収益性と持続性の確保には(単なる規模拡大ではなく)利用継続によるメリットが生じる構造をサービス又は契約内容で作り出す必要。

[キーワード]
プラットフォーマー、場、データや情報の偏在、ローカルなプラットフォーマー、プラットフォームビジネス、ロセットとティロールの二面的市場モデル、オープンイノベーション

特に「ローカルなプラットフォーマー」というのが、目新しい視点でした。その重要性については同意ですが、果たして採算性が伴うのかという疑問が。



キャンドゥ「持ち運びに便利 ケース付耳せん」破損

以前のエントリでレビューを上げた、100均のキャンドゥ(Can★Do)の「持ち運びに便利 ケース付耳せん」。
使用感には満足しておりました。

ところが約1ヶ月ほど使用したところで、手元から1/3あたりに2個とも裂け目が生じており、近々断裂しそうです。症状は昔使っていた同色の3Mのネクスケア イヤープラグと同じような感じですが、そちらは約2.5ヶ月もったと記録にあるので、耐久性はだいぶ劣る模様。

2個組(1セット)で税込108円と安価ですし、トリセツに「洗浄不可」ともありましたので、あくまで使い捨ての製品ということなのでしょうかね。



イアン・ブレマー 「トランプ外し」広がる州外交

日本経済新聞(日経)の2017.7.14付記事、コラム「グローバルオピニオン」より。昨日のエントリに続き、米「Gゼロ」シリーズの著書でも知られる、ユーラシア・グループ社長イアン・ブレマー氏のコメント。

■「トランプ外し」広がる州外交(2017.7.14)


ブレマー氏は毎月1回寄稿しているようですね。

米国トランプ大統領の「米国第一主義」に対抗するため、移民政策におけるサンクチュアリシティー(移民都市)と気候変動(地球温暖化)におけるカリフォルニア州の排出量取引制度「キャップ・アンド・トレード方式」を挙げて、米国以外の国が米国の州や都市等と、関係を築き協力する道があることを示しています。

米国は連邦国家であり、分権化が進んでいるためこのようなことが可能ということですが、管理人にとっては目新しい視点でした。



イアン・ブレマー 「Gゼロ」の世界 見えぬ突破口

日本経済新聞(日経)の2017.6.16付記事、コラム「グローバルオピニオン」より。ユーラシア・グループ社長イアン・ブレマー氏のコメント。

■「Gゼロ」の世界 見えぬ突破口(2017.6.16)


こちらは先月の記事ですが。

トランプ大統領はTPPとパリ協定からの離脱により、Gゼロ(世界に安定した指導力を発揮する国の存在しない状態)であることを明確に。

欧州は自由世界の指導者足りえず、中国が東アジア地域包括的経済連携(RCEP)や広域経済圏構想「一帯一路」を進めても自由貿易の旗手には成り得ず。

Gゼロの世界秩序が続く、というのが結論です。



地政学リスク?とは

日本経済新聞(日経)2017.6.16付の特集記事「ニュースぷらす」の以下の記事によると、地政学リスクという言葉が、市場関係者を中心にブームになっているそうです。

■不安映す「地政学リスク」 市場から浸透、安保で重要性増す(2017.6.16)


「地政学的リスク」とか「地政学上のリスク」とは言いますが「地政学リスク」という言い方は耳にしたことがありませんでした。

地政学リスクとは、特定の地域が抱える政治的・軍事的・社会的な問題が経済の先行きを不透明にするリスク。市場が見通せない様々な不確実性や不安をまとめて呼んでいる、ようです。

とても違和感のある用語。地政学が原因で発生するリスクではない訳で、同様に例えば「物理学リスク」等と言うことがあるでしょうか。
また、「政治・軍事・社会的な問題→経済の先行き」というのでは、対象の範囲や因果もまったく不明瞭です。上記記事でも防衛研究所の石津朋之氏も「言葉がうまく定義されないまま使われている」とコメントしています。

なお、地政学はとても重要だと思います。
地政学における構想として、自由と繁栄の弧(日本)、真珠の首飾り(中国)、ダイヤのネックレス(インド)等。

本論とは関係ありませんが、記事には「不沈空母」中曽根が登場しており、個人的に少しなつかしかったです。

日経の特集記事「揺れる監査法人」シリーズ


日本経済新聞(日経)の2017.7.5~7.8に、特集記事「揺れる監査法人 誕生半世紀の岐路」が全4回のシリーズとして連載されていました。

①東芝不正見抜けず逆風 会計ムラに第三者の目(2017.7.5)

②信頼失う市場の番人 新日本、終わらぬ東芝問題(2017.7.6)

③企業との蜜月に陰り 審査厳格化、増えるコスト(2017.7.7)

④社外委員に聞く 赤字の地域事務所再編を/会計士の公務員化も一考(2017.7.8)


実は読み流していたのですが、第4回に慶応大の池尾和人氏が大手監査法人の社外委員としてインタビューされていましたので、翻ってすべて読み直しました。

①東芝不正見抜けず逆風 会計ムラに第三者の目(2017.7.5)
監査、公認会計士、監査法人等の監査制度の基本的な仕組みや組織と2017.3に新たに導入された監査法人のガバナンス・コードについて。

②信頼失う市場の番人 新日本、終わらぬ東芝問題(2017.7.6)
新日本有限責任監査法人(新日本)につき、退職勧奨によるリストラと、東芝の粉飾決算絡みで東芝株主からの訴訟と元子会社WHの問題を取り上げ。

③企業との蜜月に陰り 審査厳格化、増えるコスト(2017.7.7)
審査厳格化でリソース不足が生じ、監査法人側のリスクや費用アップと企業側から見たコストのアップでアンマッチが顕在化。

④社外委員に聞く 赤字の地域事務所再編を/会計士の公務員化も一考(2017.7.8)
池尾和人氏
-47都道府県にある地域事務所で赤字続きのところは撤退を提言。
-監査法人の交代制は相反する問題。交代期間を長めに取る?
-問題の指摘も監査法人の役割。

阪田雅裕氏
-株主総会まで期間が短いという制度や仕組みの問題あり。
-監査法人の交代制は監査品質を向上するがコストが見合うか疑問。
-証券取引所が監査法人に報酬を支払う制度も一考。

[参考]
弁護士の山口利晴先生の論考。第4回の社外委員の阪田雅裕氏の「会計士の公務員化も一考」に関するものです。
■監査の品質向上と会計士の「公務員化」について考える
http://yamaguchi-law-office.way-nifty.com/weblog/2017/07/post-4a1d.html

金融庁の有識者検討会が「監査法人の組織的な運営に関する原則」(監査法人のガバナンス・コード)を2017.3.31付で公表しています。
■監査法人のガバナンス・コードに関する有識者検討会
http://www.fsa.go.jp/singi/governance_code/

ASBJ審議資料 仮想通貨に関する会計処理

しばらく巡回をサボっていたところ、企業会計基準委員会(ASBJ)のサイトが新しいデザインになっておりました。

やっとhttps化してChromeから「安全ではないサイト」と言われなくなったのはよいとして、全体的に間延びしたデザイン。
あと、ホームから「プロジェクトの状況」等の中区分に行けないUIは、相変わらずイライラしますな。
ユーザビリティが低いのは、こちらのような実質的に半官半民の組織ではよく見られることですが。

さて、6月末の企業会計基準委員会で仮想通貨に関する審議がおこなわれたそうで、審議資料が公表されておりますが、大変興味深く拝読しました。

■審議(4)-3 会計上の論点の分析(顧客からの預かり資産(仮想通貨)に関する会計処理)
https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/20170630_15.pdf


ご承知の通り、銀行法の改正に関連して資金決済に関する法律(資金決済法)が改正され、仮想通貨に関する定めが出来ました。

ただ、この定めはあくまで公法上のものとされ、また主にビットコイン等の取引所のような仮想通貨交換業に関するものであり、私法上、税法上の扱いは必ずしも明らかではありません。

ASBJの審議資料は、資金決済法上の仮想通貨を対象に、顧客からの預かり資産としての仮想通貨をどのように会計処理するかを分析の目的として作成したとのこと。

少々ハードルが高いですが、仮想通貨に関しては会計処理を含めて継続的に学習してみたいと考えております。



「技術革新と働き方改革」に関する補足

昨日アップしたエントリ、野口悠紀雄先生講演会「技術革新と働き方改革について」に関する補足的なコメントを少々。

野口悠紀雄先生の講演で特に印象に残ったのが、「フレックスタイムやテレワーキングなど外国から制度を取り入れたものの多くは、個人の仕事の範囲や責任が不明確な日本の組織における働き方には馴染まない。」というもの。

現状認識としてはまったく同感ですが、なので「個人の仕事の範囲や責任を明確化して解決すべき」だと考えています。具体的には業務定義、職務記述等の実施ですね。

野口さんは(明言されませんでしたが)中核業務の範囲や責任の明確化は困難という前提で、技術革新による生産性のアップによる解決を志向。
中核以外の業務(例えばフレックスやテレワーキングで対応できるような価値の低い業務)は範囲や責任を明確化できるので外注しクラウドソーシング、と分けてお考えのようでした。
ゆえに、企業の地方移転等は意味がないとも。

後半はその通りで、また生産性アップ自体にも賛同しますが、そのためにも中核業務に関しても仕事の範囲や責任を明確化することも不可欠だと思っています。



野口悠紀雄先生講演会「技術革新と働き方改革について」

2017.6.23に行われた早大大学院の野口悠紀雄先生の特別講義「技術革新と働き方改革について」を聴講して来ました。
http://www.waseda.jp/wnfs/forum/forum1.html
5月の開催から、場所が日本橋キャンパスから早稲田に移っています。

ポイントをメモ。

-働き方の改革には生産性向上が不可欠。サービス業で非正規が多いのは、生産性が低いため正規化が困難という理由。

-フレックスタイムやテレワーキングなどは、個人の仕事の範囲や責任が不明確な日本の組織における働き方には馴染まない。

-ルームシェアのair b&b、ライドシェアのUber等のシェアリンクエコノミーはフリーランサーとしての働き方を可能にするが、日本では規制が実現を妨げ。

-ブロックチェーンによる自動化は供給者と需要者を直接的に結び付け、仲介サービスを不要にし、手数料をほぼゼロにする。air b&bやUberも不要になる。

-クラウドソーシングは能力のシェアリング。これは受注者の賃金率を引き下げる危険性が大。特にIT。

-仮想通貨によりフリーランサーの課金が容易になる。



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「生涯一コンサルタント」として、ダウンシフトしながら、人生晩年を迷走中です。

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