IFRSに関する誤解(6/7)

一日、空いちゃいましたが、引き続き「IFRSに関する誤解」について。

■金融庁:「国際会計基準(IFRS)に関する誤解」の公表について
http://www.fsa.go.jp/news/21/sonota/20100423-2.html


個別的事項(6)
1.IFRSは徹底した時価主義なのではないか

[誤解]IFRSを導入すると、土地など固定資産も含めて全面的に公正価値(時価)で評価しなければならない。

[実際]IFRSにおいて、公正価値(時価)で評価しなければならない範囲は、現行の日本基準と大きくは異ならない。

コンバージェンスが進んでいるため、建前上は、この通り。
ただ、実際には、現行の日本基準では、簡便法や数値による足切りなどにより、故意に尻抜け基準を設けているため、公正価値で評価する範囲は拡大します。特に、金融商品、リースなどでは、影響が大かと。
また、そもそも、「徹底した時価主義」で、何が悪いのか、判りません。「徹底した粉飾」よりは、よほど良いです。

2.持ち合い株式の時価評価により業績(当期純利益)が悪化するのではないか

[誤解]IFRSの見直しが行われると、持ち合い株式の公正価値(時価)評価変動額を損益に計上しなければならなくなるため、業績(当期純利益)が大幅に悪化する。

[実際]持ち合い株式の公正価値(時価)評価変動額は損益(純利益)ではなく、その他の包括利益に計上する方法を選択でき、その場合、当期純利益が悪化することはない。

その他包括利益に計上する方法を選択した場合、当期純利益に影響しないのは、その通り。逆に、FVTPLを選択した場合は、常に純利益が変動します。
また、どちらの方法を取ったとしても、いわゆる「益出し」は、不可能になります。
なお、そもそも、株式持合という行為自体が、忌むべき悪習かと。

3.IFRSでは、利益の表示が当期純利益から包括利益のみに変わるのではないか

[誤解]IFRSでは、年度の業績把握の指標として多く用いられている当期純利益が用いられなくなり、包括利益のみに変わる。

[実際]IFRSでも、当期純利益が表示され、業績把握のために重要なものであることに変わりはない。

残念ながら、現状では「当期純利益」は廃止されないようなので、この通り。
なお、「当期純損益」という表現のほうが適当と思いますが。
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ASBJオープンセミナー「IFRSの最新動向と我が国への導入」

よみうりホールでおこなわれた、ASBJオープンセミナー「IFRSの最新動向と我が国への導入」を聴講してきました。
(変更後の)プログラムはこちらに。
■第1回ASBJオープン・セミナー:IFRSの最新動向と我が国への導入(4月28日開催)の講師変更のお知らせ(2010.4.23)
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/seminar/20100423.jsp;jsessionid=724318CE0D3760AA4DF67D6652D7EA5B

これが、第1回で、今後もシーズン毎に、開催予定とのこと。

IASBのデビッド・トゥイーディー(Sir David Tweedie)議長は、相変わらずの話ぶり。金融資産の減損について「単純化を検討」というのが目を引きました。あと、前回に引き続き、リースには、こだわってましたね。「早く、オンバランス化された飛行機に乗りたい」とか。

ウォーレン・マクレガーIASB理事の各論は、収益認識と退職後給付がテーマ。どちらも、管理人がよく理解してない内容でした。特に、退職後給付は、現行の認識・測定方法を「デタラメ」と言ってたのが、面白い。

後半に予定されていた、金融庁の三井企業開示課長の話を楽しみにしていたのですが、内藤総務企画局長に変わり、肩透かし。質疑で、メーカーの人から、IFRS導入準備は3年では足りず「実務的には4~5年」必要とのヘタれな質問(意見?)がありました。3年だとダメで5年ならよい、というのが、どうにも理解できないが、内藤局長の答えは「そういった準備状況を含め、2012年頃に判断」するとのこと。

なお、内藤・西川両氏が「アイファース」と連呼していたのは、ちょっと、いただけないですな。

IFRSに関する誤解(5/7)

引き続き「IFRSに関する誤解」について。(けっこう、しつこいのだ)

■金融庁:「国際会計基準(IFRS)に関する誤解」の公表について
http://www.fsa.go.jp/news/21/sonota/20100423-2.html


9.監査は大手監査法人でないとできない

[誤解]IFRSになると、監査上の判断について日本国内だけではできないため、国際的な提携をしている大手監査法人でないと監査ができない。
[実際]IFRSになっても、監査上の判断については、日本の法令や監査基準に基づいて我が国の監査人が行うものであり、国際的な提携をしている大手監査法人でなければ監査ができないということはない。

微妙。極限的な事項では、監査法人内の品質保証部門ですら結論が出せず、四大ファームのロンドンに問い合わせが必要とも言われます。
また、以前に橋本先生の講演等でも言われていましたが、会計士(監査人)に要求されるスキル自体も大きく変わるようです。実務対応能力が最も重要となり、これまでの知識・ノウハウは、むしろアン・ラーニングすることが必要と思われます。これまでの監査人が、どれだけ対応できるのかには、疑問があります。
■IFRSの原則主義への対応は実務適用能力とプレゼン力アップ(2010.2.20)
http://mf2007.blog108.fc2.com/blog-entry-744.html

10.これまでとは全く異なる内部統制を新たに整備しなければならないのか

[誤解]IFRSになると、これまでとは全く異なる内部統制を新たに整備しなければならない。
[実際]IFRSになったからといって、内部統制を全面的に見直す必要はない。

特にコメントなし。
見解とは関係ありませんが、よい機会だから、内部統制制度を撤廃しては、如何でしょう。この制度、経営上は、あまり意味がないと思います。

11.業績管理や内部管理の資料もIFRSになるのか

[誤解]企業内部の業績管理や内部管理の資料もIFRSで作成しなければならない。
[実際]企業内部の業績管理や内部管理の資料までは、IFRSで作成することを強制されておらず、企業の独自の方法で作成すればよい。

これは、その通り。IFRSは財務会計(=外部報告)の基準なので「IFRS→内部管理」という要求は、基本的にありません。
なお、マネジメント・アプローチとして、内部管理資料等を開示する部分はあります。これは「内部管理→IFRS」。
また、金融商品における公正価値と償却原価の区分など、局所的には、IFRSに合わせた管理が必要になる場合が有り得ます。(償却原価の区分を分別できないと、公正価値の扱いとなる可能性がある。)

IFRSに関する誤解(4)

引き続き「IFRSに関する誤解」について。

■金融庁:「国際会計基準(IFRS)に関する誤解」の公表について
http://www.fsa.go.jp/news/21/sonota/20100423-2.html


6.英語版IFRSを参照する必要があるのか

[誤解]IFRSになると、英語で作成された原典を参照して作成しなければならず、日本語翻訳版に従って連結財務諸表を作成することはできない。

[実際]日本語翻訳版を参照して連結財務諸表を作成できる。

英語に縁のない管理人には、嬉しいコメントです(笑)
ASBJが、迅速に翻訳業務を遂行してくれることを祈ります。
なお、「プリンシプル・ベース(原則主義)」と「形式的な文言解釈」は、必ずしも相対する概念ではないです。

7.財務諸表は英語でも作成する必要があるのか

[誤解]IFRSになると、財務諸表は、日本語だけでなく英語でも作成しなければならない。

[実際]IFRSになっても、我が国企業の財務諸表は、英語で作成する必要はない。

これは、その通り。

8.監査は国際監査基準で行う必要があるのか

[誤解]IFRSになると、監査も国際監査基準(ISA)に基づいて行わなければならない。

[実際]IFRSになっても、我が国の企業は、日本の監査基準に従って監査を受けることになる。

これは、その通り。

国際監査基準(International Standards on Auditing、ISA)とは、国際会計士連盟(International Federation of Accountants、IFAC)に設置された基準設定主体である国際監査・保証基準審議会(International. Auditing and Assurance Standards Board、IAASB)が策定する監査の基準。IFRS等との対応は、以下の通り。
上部組織:IFRS財団(旧IASCF)→IFAC
基準設定主体:IASB→IAASB
基準:IFRS→ISA

■金融庁:国際監査・保証基準審議会(IAASB) における最近の取組について
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kigyou/siryou/soukai/20100326/04.pdf

IFRSに関する誤解(3)

引き続き「IFRSに関する誤解」について。

■金融庁:「国際会計基準(IFRS)に関する誤解」の公表について
http://www.fsa.go.jp/news/21/sonota/20100423-2.html


3.全面的なITシステムの見直しが必要か

[誤解]IFRSになると、ITシステムを含め、業務プロセス全般について全面的に見直さなければならない。

[実際]既存のシステムの全面的な見直しは、必ずしも必要ではない。

非常に誤解を生みそうな、問題コメントです。
「見直し」の定義の問題かもしれないですが、「ITシステムを含め、業務プロセス全般について全面的に見直さなければならない」と思った方がよいです。つまり、関係する全ての(業務や)システムについて、IFRSの影響を調査し、修正や入れ替え、開発が必要であるか、抜本的に検討することなります。これが「見直し」ということ。お役人様は、「見直し」=「開発」というニュアンスで使っているようですが、ちょっとおかしい。
なお、システムの、全面的な入れ替え、再開発は、当然ながら、必ずしも必要ではないです。

4.社内の人材のみではIFRSに対応できないのではないか

[誤解]IFRSはプリンシプル・ベース(原則主義)なので、適切な処理の検討について、社内の人材のみでは対応できず、必ずコンサルタントなどに依頼しなければならない。

[実際]プリンシプル・ベースだからといって、コンサルタントなどの外部専門家に依頼しなければならないということはない。

これは、そうかも。
外部専門家以上のスキルを持つ、社内の会計専門家は、もちろん、おられるでしょう。
ただ、そういう優秀な方は、より重要な他の仕事をしたほうがよいかもしれないですし、外部専門家以上のコスト・パフォーマンスが出せるかも、微妙ではあります。
(要は、コンサルの方が結局は割安かも、ということ。コンサルタントとしてのバイアスがかかった発言か…)

5.監査人の対応が厳しくなるのではないか

[誤解]IFRSになると、プリンシプル・ベース(原則主義)になるので、監査人の言うとおりにしなければ監査意見をもらえなくなる。
[実際]IFRSになったからといって、監査人の対応が厳しくなるわけではない。

これは、どうなんでしょうか。
監査人次第という部分は、大きく増えると想像しています。極限的な事項では、四大ファームによって見解が異なることもあるそうですし。
まあ、必要なら、監査人(監査法人)を変えるくらいのハラを持つのがよいのでは。

IFRSに関する誤解(2)

昨日アップした、金融庁の「国際会計基準(IFRS)に関する誤解」に関して。

■金融庁:「国際会計基準(IFRS)に関する誤解」の公表について
http://www.fsa.go.jp/news/21/sonota/20100423-2.html


「逆に誤解を生むところもあるかも。例えば、全般的な論点ではITシステム、監査人、個別では、収益認識(出荷基準の是非)や減価償却のあたり」と書いた件について、追記を。

「国際会計基準(IFRS)に関する誤解」(以下、「誤解」と略)では、以下の17の論点についてコメントしています。
各論点ごとに、金融庁の見解に対して、コメントを付けてみたいと思います。長くなりますので、何回かに分けてアップします。
なお、あくまで、個人的な見解ということに、ご留意下さい(←お約束)。

全般的事項(11)
1.上場企業は直ちにIFRSが適用される
2.非上場の会社(中小企業など)にもIFRSは適用されるのか
3.全面的なITシステムの見直しが必要か
4.社内の人材のみではIFRSに対応できないのではないか
5.監査人の対応が厳しくなるのではないか
6.英語版IFRSを参照する必要があるのか
7.財務諸表は英語でも作成する必要があるのか
8.監査は国際監査基準で行う必要があるのか
9.監査は大手監査法人でないとできない
10.これまでとは全く異なる内部統制を新たに整備しなければならないのか
11.業績管理や内部管理の資料もIFRSになるのか

個別的事項(6)
1.IFRSは徹底した時価主義なのではないか
2.持ち合い株式の時価評価により業績(当期純利益)が悪化するのではないか
3.IFRSでは、利益の表示が当期純利益から包括利益のみに変わるのではないか
4.企業年金の会計処理方法の変更により、企業の業績が悪化し、年金財政も悪化・崩壊するのではないか
5.売上の計上にあたり、IFRSを導入すると出荷基準が使えなくなり、期末はすべての着荷や検収の確認をしなければならないのか。また工事進行基準は認められなくなるのか。
6.減価償却の償却方法は定率法が全く使えなくなるのではないか

まずは、全般的事項から。

1.上場企業は直ちにIFRSが適用される

[誤解]上場会社には、直ちにIFRSが適用されるので、大至急準備をしなければならない。

[実際]2010年3月期から、一定の要件を満たす上場企業の連結財務諸表について、IFRSを任意に適用できるようになったもの。

これは、この通り。

2.非上場の会社(中小企業など)にもIFRSは適用されるのか

[誤解]非上場の会社(中小企業など)であっても、IFRSを適用しなければならなくなる。

[実際]非上場の会社はIFRSを適用する必要はない。

微妙。アドプションについては、基本的には、この通りですが、例えば、上場企業の子会社は親会社の連結決算のためにIFRSを「適用」する必要があります。
また、コンバージェンス対応は、新しい日本基準が適用される全ての企業で必要です。(中小企業向け会計基準を適用する中小企業等を除く)

IFRSに関する誤解

金融庁のサイトで、「国際会計基準(IFRS)に関する誤解」というドキュメントが公表されました。金融庁企業開示課さん、なかなかユニークです(笑)

■金融庁:「国際会計基準(IFRS)に関する誤解」の公表について

http://www.fsa.go.jp/news/21/sonota/20100423-2.html


ボリュームは20ページで、全般的事項11件、個別的事項6件。「正確性よりも分かりやすさに重点を置い」たとのことで、確かに平易で明確に書かれています。ただ、逆に誤解を生むところもあるかも。例えば、全般的な論点ではITシステム、監査人、個別では、収益認識(出荷基準の是非)や減価償却のあたりです。

コーポレート・ガバナンス連絡会議

金融庁で、コーポレート・ガバナンス連絡会議というのが、開催されたとのこと。

■金融庁:「コーポレート・ガバナンス連絡会議」について(2010.4.22)
http://www.fsa.go.jp/news/21/sonota/20100422-1.html

市場課と企業開示課(IFRSなども所管)の共管で、メンバーには市場系の方やガイジンも入っています。
議事要旨等を開示する予定とのことなので、少し、ウォッチしてみたいと思います。

上場企業の不正調査公表事例の分析

日本公認会計士協会のサイトで、経営研究調査会研究報告第40号「上場会社の不正調査に関する公表事例の分析」が公表されています。

■経営研究調査会研究報告第40号「上場会社の不正調査に関する公表事例の分析」について
http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/40_2.html


最近5ヶ年に不正に関するプレスリリースを出した会社から30社を抽出して分析しているようで、全125頁にわたる詳細な報告書です。

IFRS連単問題に関する企業財務委員会中間報告

先日アップしたIFRS連単問題に対する経済界の意見が載っている企業財務委員会の中間報告が、経済産業省のサイトで公開されています。

■経済産業省:企業財務委員会中間報告書の公表について(2010.4.19)
http://www.meti.go.jp/press/20100419004/20100419004.html


■当ブログ:IFRSを単体には非適用を要望(2010.4.19)
http://mf2007.blog108.fc2.com/blog-entry-801.html

本のニセ金化とIFRSの収益認識

昨日まで読んでいた「電子書籍の衝撃」の中の一節から、本筋に関係ないことを。

本の流通は、出版社→取次→小売→消費者、というフローになっています。本のニセ金化とは、出版社が返本によるキャッシュ・アウトフローを回避するため、売れない前提で、自転車操業的に、本を出し続けること。
こんなことは、電子書籍が広まらなくても、IFRSが導入されれば、消滅又は縮小するでしょう。

IFRSの収益認識では、返品自由な取引では、重要なリスクと経済価値が移転しておらず、収益認識自体がおこなえないと考えられます。つまり、一定の返本率を前提に、限定的に収益を認識するかと。とすると、ニセ金化も不可能になります。
本のニセ金化は、ガサい会計基準のスキをついた、粉飾行為に過ぎない訳です。

電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)
(2010/04/15)
佐々木 俊尚

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IFRSを単体には非適用を要望

2010.4.18付の日経に「国際会計基準の適用 「単体」「非上場」除外を 経済界要望」との記事。
日本経団連などの経済三団体や大手企業財務部のトップからなる、経済産業省傘下の研究会「企業財務委員会」の中間報告とのこと。単体(個別)会計や中小、非上場企業へのIFRS非適用を求める内容のようです。

経済産業省のサイト(経済産業政策局)に、企業財務委員会というのがありますが、これなんでしょうか。(中間報告等はアップされていませんが、記事要旨にIFRS関連の記述があります)

■経済産業省:経済産業政策局
http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/k_3.html

上場企業ついて、連結と個別を切り離せというのは、いかにも理不尽な要求です。

IFRS適用の連結先行(連単問題)について

ASBJのサイトで、第198回企業会計基準委員会の概要がアップされています。その中の、「4.財務諸表表示専門委員会における検討状況について」に興味深い点が。

■財務諸表表示専門委員会における今後の進め方について
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/minutes/20100325/20100325_03.pdf


2010.3末予定だった、包括利益の表示に関する議決が延期されています。その理由として、連結先行の在り方を議論してから、連結と個別の包括利益の表示について、結論を出すべきということになった、ようです。
つまり、ASBJレベルではありますが、連単問題について、ある方向性が出るかもしれない、ということ。期待しましょう。

連単問題とは、ロードマップにおける「連結先行」の意味をどのように解釈するか、ということ。

1.連結会計に先行してIFRSを適用し、その後、個別会計(単独)にもIFRSを適用する。
2.連結会計にIFRSを適用し、個別会計にはIFRSを適用しない。(日本基準を適用する)
3.その他(個別会計には、選択適用を認める、等)

IFRS償却原価と減損に関連する論文

日本銀行のサイトで、IFRSのIAS39号改定フェーズ2「償却原価と減損」に関連する論文が公表されています。
日本銀行金融研究所のディスカッション・ペーパー・シリーズで、作成者は京大大学院准教授の草野真樹さん。2009.12.16に実施した同研究所のセミナーがベースとのことです。

■金融資産の減損処理を巡る動向とその特徴(2010.4.15)
http://www.imes.boj.or.jp/japanese/jdps/2010/10-J-12.pdf

IAS39号の金融資産の減損処理、金融危機と景気循環増幅効果、IAS39号改定フェーズ2公開草案「償却原価と減損」(予想損失モデル)などの論点が、整理されています。

IASBとFASBのコンバージェンス進捗状況

IASBのサイトで、MoUにもとづくIASBとFASBのコンバージェンス進捗状況に関して、四半期報告書が公表されたようです。

■日本公認会計士協会:IASBとFASB、コンバージェンスの達成に向けての継続的な進捗を示す四半期報告を公表(2010.4.15)
http://www.hp.jicpa.or.jp/ippan/ifrs/information/iasb/iasbfasb_2.html

■IASB:IASB and FASB quarterly report shows continued progress towards convergence goal(2010.4.14)
http://www.iasb.org/News/Press+Releases/IASB+FASB+quarterly+report.htm
※ 右サイドに、PDFあり。


おそらく「金融商品」が試金石で、2010年末には、落ち着きどころが見えてくるのかな、と思いますが。

IFRSに基づく四半期連結財務諸表の開示例(金融庁)

金融庁から、指定国際会計基準(IFRS)に基づく四半期連結財務諸表の開示例と留意事項が、公表されています。

■国際会計基準に基づく四半期連結財務諸表の開示例の公表について(2010.4.14)
http://www.fsa.go.jp/news/21/sonota/20100414-2.html


以前に公表されている、連結財務諸表の開示例と同様に、製造業をモデルにした参考例となっています。

■当ブログ:IFRSに基づく連結財務諸表の開示例(2010.1.1)
http://mf2007.blog108.fc2.com/blog-entry-691.html

なお、本例以外に、四半期連結財務諸表規則第94条に基づく、会計基準の特例に関する注記が必要とのこと。

プロジェクト計画表の更新(続)

昨日に続き、企業会計基準委員会(ASBJ)による、日本基準のIFRSへのコンバージェンス計画表の更新について。

■プロジェクト計画表の更新について(2010.4.12)
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/press_release/overseas/pressrelease_20100412.pdf


ザッとみたころ、2009.9時点の計画表と比較して、以下の修正があります。
1.既存の差異
-財務諸表の表示が1Q伸びて、2010年2Qまで。

2.IASB/FASBのMOU
-財務諸表の表示の内訳に、非継続事業が記載され、2011年2Q(上期)まで。
-公正価値測定・開示が1Q伸び、2010年4Qまで。
-退職給付のステップ1が前倒しとなり、2010年4Qまで。

3.その他
-1株当たり利益が前倒しとなり、2010年3Qまで。
-排出権取引が新たに記載され、2011年4Q(下期)まで。

プロジェクト計画書の更新

企業会計基準委員会(ASBJ)のサイトで、日本基準のIFRSへのコンバージェンス計画表の更新が、アナウンスされています。

■プロジェクト計画表の更新について(2010.4.12)
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/press_release/overseas/pressrelease_20100412.pdf


IASBが、2010.3初頭に更新したワーク・プラン(一部後送り)を、反映しているようです。

Google Chromeの翻訳バー「無効化」

最新版のGoogle Chromeでは、翻訳バーが自動で出て来て、クリック一発、ページ単位でどんどん翻訳できます。
英語無能力者である管理人にとって、IFRS絡みの英語ネタ、例えばIASBのサイトなどを、見るのに、これは本当に便利な機能です。

ただ、例えば、Googleカレンダー。To Doリストを使いたいので、英語版にしているのですが、ここでも、しつこく「翻訳しますか」と聞いてくる(笑)

こんな場合は、翻訳ツールをオフにしておきましょう。操作は、以下です。

右上、オムニボックス並びの「レンチ」マークから
「オプション」→「高度な設定」タブ→翻訳「母国語以外のページで翻訳ツールを表示する」のチェックボックスを外す。

IASBデビッド トゥイーディー議長も登場するIFRSセミナー(ご案内)

ASBJの主催するオープンセミナー、IFRSセミナー「IFRSの最新動向と我が国への導入(第1回)」が2010.4.28の午後に東京、よみうりホール(有楽町のビックカメラの入ってるビルです)で開催されます。

会員だけ、特別に1週間ほど早く申し込みさせるという、ASBJらしい対応により、一般人は嫌がらせされましたが、結局、まだ、埋まり切ってないようです。
ご興味のある方は、ぜひ。

■ASBJオープン・セミナー:IFRSの最新動向と我が国への導入(第1回)
~Sir David Tweedie IASB議長に聞くIFRSの最前線~
https://www.asb.or.jp/asb/sem/cnt/20100405.jsp

金融庁の三井企業開示課長も、登場するようです。楽しみ。

大和総研のIFRS導入アンケート(2010.3.25)

2010.4.9付日経に「国際会計基準の適用 企業財務担当など 8割が賛成」の記事。元ネタは、大和総研さんの調査のようです。

■大和総研:国際会計基準導入に関するアンケート調査結果(2010.3.25)
http://www.dir.co.jp/souken/research/report/law-research/accounting/10032503accounting.pdf


ちなみに、以前の調査はこちら。
■大和総研:国際会計基準導入に関するアンケート調査(要約版)(2009.11.9)
http://www.dir.co.jp/souken/research/report/law-research/accounting/09110901accounting.pdf

この調査のポイントは、財務諸表作成者だけでなく「財務諸表利用者」の意向をも調べている点。そして、対象は、作成者76人、利用者154人で、利用者サイドの方が多い(珍しい)パターンなので、賛成が多いのは当然のこと。

財務諸表利用者の多くは、ボロい日本基準の現状に耐えている訳ですから。粉飾されたデータを手作業で修正する・・・←同情します。
反対している利用者は、たぶん、IFRSについていけそうにない輩や、自己流のツールが使えなくなるひととかでしょうか。財務諸表の修正で喰ってるアナリストとかは、既得権が崩されますからねぇ(笑)

いつも勉強させて頂いている、武田雄治先生のブログでは、上記の日経のヘッド「8割」に対して、「財務諸表作成者」の数字を上げて、疑問を呈しておられます。

■CFOのための最新情報:IFRS 8割が賛成?(2010.4.9)
http://blog.livedoor.jp/takeda_cfo/archives/1349960.html


先生にとっては、財務諸表作成者はお客さん。こういうコメントになるのは仕方のないことでしょう。ただ、刑法を作るのに、被告人(被疑者でもよいけど)側の意見は重視されないですよね。IFRS強制適用について、被適用体である財務諸表作成者側の意見を聞いても、得るものは少ないと思います。

株式流動化信託への懸念

2010.4.8付の日経マーケット総合2面のコラム「大機小機」に「持ち合い株受け皿商品への懸念」という記事。

IFRS対応を謳う株式流動化信託については、当ブログでも過去にエントリを上げていますが、同じく違和感ながら、特に議決権行使について懸念を表明されている様子。

【過去記事】
■りそな銀行の株式流動化信託(2010.3.3)
http://mf2007.blog108.fc2.com/blog-entry-754.html

■株式流動化信託のビジネスモデル特許(2010.4.5)
http://mf2007.blog108.fc2.com/blog-entry-787.html

優先株(無議決権株式)があるので、差分としての議決権(のみ)というのもあり、かな、と思うのですが。つまり、イメージとしては

議決権=普通株-優先株


という感じ。
問題は、それに価値があるか、あるとすればどれくらいか、ということかと。あ、もしかしたら、上式は左右がバランスしない可能性も。

議決権>普通株-優先株

株式流動化信託を導入する企業(と信託)は、キチンと評価して、資産計上して下さいね。

金融機関のキャッシュフロー計算書

イージフ取締役で公認会計士の野口由美子さんのブログから。

IFRS of the day:国際会計基準でキャッシュ・フロー計算書は変わる?変わらない?(2010.4.5)

IFRSでは

金融機関のキャッシュ・フロー計算書は直接法に統一するということが暫定的に合意されています。


そうなのかぁ。
直接法って、大変そうだなあ。銀行で、本当にできるんだろうか?逆に、もし銀行でできるのであれば、メーカーなどでも出来そうな気がしますが。

包括利益の導入が迷走?

IFRSとのコンバージェンスに伴い日本基準に導入される包括利益。

2010.4.7付の日経によると、「「包括利益」導入が、正式決定先送り」とのこと。
日経連が単独財務諸表の包括利益の開示が

「作業負担が重い」


といっているというが、意味がまったく判らない。
連結で開示するんだから、当然、単独でも内部的には算出しているはずでしょう?何を言ってるんでしょうか。気味が悪い。

Googleブックス マイライブラリの非公開化

新年度に入りましたので、少しは新しいことをやってみようかと。
Googleブックスのマイ ライブラリを使ってみました。書籍を検索して、マイ ライブラリに登録できる機能で、amazonの「ほしい物リスト」と似た奴です。

留意点をひとつ。
デフォルトで「公開」設定になっていますので、個人的な情報を晒したく無い方は、非公開にしておくことをお薦め。
「お気に入り」等のカテゴリーごとに

「オプション」→「プロパティを編集」→「非公開」

を設定します。

株式流動化信託のビジネスモデル特許

株式流動化信託については、以前、りそな銀行についてエントリを上げました。IFRS対応として、持合株式に使えるという手法です。
その後、2010.3.29付の日経記事で、住友信託銀行がビジネスモデル特許を取得したと知り、驚きました。

■住友信託銀行:「株式流動化信託」のビジネスモデル特許成立について(2010.3.29)
http://www.sumitomotrust.co.jp/pdf/100329.pdf


詳しいスキーム図なども示されています。
りそな銀行さんとか、他の信託は、やれなくなっちゃうんでしょうか。こんな特許を認めるなんて、どうなんでしょうかねぇ。

ローン債権の評価

銀行系のシステム会社「みずほ情報総研」のサイトで、ローン債権の時価評価に絡めたIFRSの影響に関する論考がアップされています。
ローン債権が対象で、公正価値で評価しない償却原価(公開草案「償却原価と減損」)のお話です。

■みずほ情報総研:IFRS導入に伴う影響とローン債権の時価評価(2010.3.23)
http://www.mizuho-ir.co.jp/publication/column/it/2010/ifrs0323.html


一点だけ「大きな評価損が発生したときに減損処理」とありますが、そうでしたっけ?

1.評価「損」だけでなく、益も反映するので、減損の戻し入れも必要
2.「大きな」評価損(益)だけでなく、差分を常に計上

と理解していました。

ほめ達:西村貴好さん

以下のエントリを読んで、不覚にも感動してしまったので、リンクしておきます。特に、添付の動画は、一見の価値あり。

■シゴタノ:部下や後輩に気持ちよく仕事をしてもらう技術
http://cyblog.jp/modules/weblogs/3500


西村貴好さんの会社は、こちら。

■ホスピタシーズ
http://www.cs-hospita.jp/

IFRSとオフバランス

IFRS導入によりオフバランス取引(簿外取引)の範囲が狭くなる、という議論がされることがあります。
例えば、現在改定が検討されているリース、特にオペレーティング・リースなどが典型です。
(「リース:予備的見解」の和訳はこちら

管理人は、基本的に、金銭に換算できるすべての取引を記帳するのが、財務の主な役割りだと考えています。資産負債アプローチ、ほぼ、それに尽きる。
もし「オフバランス取引」に金銭的な価値があるのであれば、簿外になっていること自体が、そもそも異常です。簡単に言うと粉飾。
オフバランス取引の範囲が狭くなる?いいんじゃないですか、と思います。

なお、財務諸表を税務申告にも使用する「確定決算主義」は、財務諸表作成者(企業)側の、オンバランス化のモチベーションを下げるという問題があります。
(この点は、別に書くかも)

Googleマップに3D機能?(エイプリルフール)

Google日本で、いろいろなエイプリルフールネタがやられているようですが、そのひとつでしょうか?

Googleマップのストリートビューを見ていたら、緑と赤のメガネをかけた3Dっぽいアイコンが出てきました。クリックすると、画像が微妙にズレて、3Dっぽい(笑)
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