資産グループ/負債グループ(365/365)

資産グループ/負債グループとは、キャッシュを生み出す単位又は事業などの、複数の資産又は負債の組合せのこと。

IFRSの公開草案「公正価値の測定」では、資産グループが現在の使用を前提とした資産価値と、資産の公正価値と現在の使用における価値との差額、という構成要素から成り立つケースを示しています。

資産グループの公正価値=
現在の使用を前提とした資産の価値+資産の公正価値と現在の使用における価値との差額(資産グループの増分価値)

例えば、現在の使用が最有効使用であれば、前項が公正価値と等しく、後項の「差額」がゼロとなり、算式は均衡します。
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最有効使用(364/365)

最有効使用とは、測定日において、物理的に可能で、法的に許容され、財政的に実行可能となる資産の使用を考慮して、資産又は当該資産が使用されるであろう資産及び負債のグループ(例:事業)の価値を最大化する市場参加者による資産の使用のこと。

IFRSの公開草案「公正価値の測定」における公正価値は、市場参加者による最有効使用を前提としています。
資産の使用に関する要件は、以下の3つです。

1.物理的に可能
2.法的に許容
3.財政的に実行可能

これらのいずれかが満足できない場合は、最有効使用と言い難いことになります。

秩序ある取引(363/365)

秩序ある取引とは、通常かつ慣習的なマーケティング活動ができるように、測定日以前の一定期間、市場にさらされていることを仮定した取引のこと。強制的な清算や投売りなどの、強制された取引は除外されます。

IFRSの公開草案「公正価値の測定」においては、秩序ある取引であることが公正価値の要件のひとつとされています。つまり、公正価値の測定では、秩序ある取引を前提としたプライシングが必要です。

主要な市場(362/365)

主要な市場とは、資産又は負債について最大の取引量及び取引水準を伴う市場のこと。
つまり、その資産又は負債に関する最も大きなマーケットのことであり、IFRSの公開草案「公正価値の測定」によると、主要な市場は、一般に、最も有利な市場であると仮定できます。

輸送コスト(361/365)

輸送コストとは、最も有利な市場に資産を輸送する、又は最も有利な市場から資産を輸送するために発生するコストのこと。

この輸送コストは、取引コストには含まれません。むしろ、場所が資産の特徴となる場合には価格の調整対象となります。(公正価値を構成します)

この輸送コストは、金融商品などでは、あまり考えにくいかもしれません。ただ、IFRSの公開草案「公正価値の測定」は、金融商品だけでなく、有形物をも対象とした資産、負債横断的な規定ですので、物理的な制約コストを想定しているようです。

取引コスト(360/365)

取引コストとは、資産を売却する又は負債を移転するための直接増分コストのこと。
つまり、取引コストは、資産の売却等の価値ではなく、移転のためのコストです。どのように取引をおこなうかによって異なり、(資産又は負債の特徴ではなく)取引に固有のものです。

なお、IFRSの公開草案「公正価値の測定」では、取引コストには輸送コストを含まない、としているのが、ややこしいです。

最も有利な市場(359/365)

最も有利な市場(The Most Advantageous Market)とは、「取引コスト」及び「輸送コスト」を考慮した上で、資産の売却により受け取るであろう金額を最大化し、又は負債の移転により支払うであろう金額を最小化する市場のこと。
つまり、取引コストと輸送コストを含めた、資産売却によるキャッシュ・インフローを最大化又は負債移転によるキャッシュ・アウトフローを最小化するような市場のことです。

IFRSの公開草案「公正価値の測定」では、市場参加者の定義おいて、最も有利な市場が前提とされます。
なお、最も有利な市場の判定では取引コストを勘案するのに対して、公正価値の測定においては、取引コストは含まないので、留意が必要です。

市場参加者(358/365)

市場参加者(Market Player)とは、資産又は負債に関する最も有利な市場における、要件を満たす買い手と売り手のこと。

IFRSの公開草案「公正価値の測定」では、市場参加者間の取引であることが、公正価値の要件のひとつとなっています。
市場参加者の要件は、以下の4つです。

1.お互いに独立。
2.知識あり。
3.取引をおこなう能力あり。
4.自らおこなう意思あり。

公正価値(2)(357/365)

IFRSの公開草案「公正価値の測定」によると、公正価値とは、測定日において市場参加者間で秩序ある取引が行われた場合に、資産の売却によって受け取るであろう価格又は負債の移転のために支払うであろう価格(出口価格)のこと。

つまり、要件は以下になります。

1.市場参加者間の取引
2.秩序ある取引
3.資産の売却により受け取る価格又は負債の移転のため支払う価格

先に示した、現行の公正価値の定義(IFRS39号など)とは、微妙に異なっています。(特に1と2)

入口価値/出口価値(356/365)

入口価格(Entry Price)とは、資産を購入する場合に支払う、又は負債を引受ける場合に受領する価格のこと。つまり、資産購入時のキャッシュ・アウトフロー又は負債引受時のキャッシュ・インフロー。

出口価格(Exit Price)とは、資産を売却する場合に受領する又は負債を移転する場合に支払う価格のこと。つまり、資産売却時のキャッシュ・インフロー又は負債移転時のキャッシュ・アウトフロー。

IFRSの公開草案「公正価値の測定」では、公正価値は出口価格である、と定めています。
ただ、多くの場合、入口価格は出口価格に等しくなる、とも言っています。購入-売却の取引が成立することを想定すると、当然ですが、取引が成立しないようなケースが問題になります。

レベル3のインプット(355/365)

レベル3のインプットとは、観察可能な市場データに基づかない資産又は負債に関するインプットのこと。
レベル3は、観察不能なインプットです。ただ、レベル2とは主観的な区別ともいわれ、実務上は難しい点が残りそうです。

なお、観察不能なインプットは、例えばマーケットが存在しないか又は機能していないような、観察可能なインプットが入手できない場合においてのみ、用いるものとされています。

レベル2のインプット(354/365)

レベル2のインプットとは、資産又は負債について直接又は間接的に観察可能となる、レベル1に含まれる公表価格以外のインプットのこと。

つまり、レベル2は、観察可能なインプットで、レベル1以外のものということになります。価格からの導出(間接的)も許容されており、ここに入れるのか、「観察不能」としてレベル3にするのか、難しいところかと。それが主観的ということでしょうか。

レベル1のインプット(353/365)

レベル1のインプットとは、測定日において、企業がアクセス可能な活発な市場における同一の資産又は負債に関する無修正の公表価格のこと。
レベル1は、観察可能なインプットであり、いわゆる通常のマーケットにおける時価そのものです。これは、あまり問題なさそうに思います。

なお、活発な市場とは、継続的に価格情報を提供するために十分な頻度かつ数量で資産又は負債の取引が行われている市場です。

公正価値ヒエラルキー(352/365)

公正価値ヒエラルキー(Fair Value Hierarchy)とは、公正価値の測定における、インプットの性質(観察可能なインプット/観察不能なインプット)等に即した3レベルの優先付けのこと。つまり、評価技法ではなく、仮定の方のレベル感です。

レベル1のインプット
レベル2のインプット
レベル3のインプット

従来のIFRSには、公正価値ヒエラルキーは存在しなかったようですが、US-GAAP(FAS157号)とのコンバージェンスもあり、公開草案「公正価値の測定」でも取り入れられています。

レベル1のインプットはいわゆる時価、レベル3は観察不能なインプットで、レベル2はその狭間にあるものです。そして、レベル2とレベル3との区別は、主観的だと言っているのが、面白いところです。(結論の根拠)

観察可能なインプット/観察不能なインプット(351/365)

インプットには、観察可能なインプットと観察不能なインプットの2つがあります。

観察可能なインプット(Observable Input)とは、入手可能な市場データを基礎として設定された、市場参加者が資産又は負債をプライシングする際に用いるであろう仮定を反映するインプットのこと。公正価値ヒエラルキーにおける、レベル1とレベル2のインプットに対応します。

観察不能なインプット(Unobservable Input)とは、市場参加者が資産又は負債をプライシングする際に用いるであろう仮定に関して、市場データは入手できないが、入手可能な最良の情報を基礎として設定されたインプットのこと。これは、公正価値ヒエラルキーにおけるレベル3のインプットになります。

IFRSの公開草案「公正価値の測定」では、観察可能なインプットを最大限に活用し、他方、観察不能なインプットの利用は最小限にすることが規定されています。

インプット(350/365)

インプット(Input)とは、市場参加者が資産又は負債を測定する際に用いる仮定のこと。

IFRSの公開草案「公正価値の測定」では、インプットを以下の3つに区分、ランク付けしており、これを公正価値ヒエラルキーと呼んでいます。

レベル1のインプット
レベル2のインプット
レベル3のインプット

なお、公正価値ヒエラルキーはあくまでインプットに対してのもので、評価技法のレベル感や優先付けではありません。

以下のサイトで、公開草案「公正価値の測定」の日本語訳が入手できます。

■ASBJ:IASB、公正価値測定に関するガイダンス案を公表(2009.5.28)
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/iasb/ed/comments20090528.jsp

独立第三者間取引(349/365)

独立第三者間取引(Arms Lengths Transaction)とは、特別な利害関係のない者同士の取引のこと。
Arms Lengthsは、腕の届かない程度の距離であり、特別な親密さの排除された関係を指しています。反語は、関連当事者取引。

独立第三者間取引は、IFRSにおける公正価値の要件のひとつ。つまり、両者又はどちらか一方が関連当事者である場合の取引で成立した価格は、一般に公正価値とならないことになります。

公正価値(348/365)

公正価値(Fair Value)とは『独立第三社間取引において、取引の知識のある自発的な当事者の間で、資産が交換され得る又は負債が決済され得る価額。』のこと。
(『 』内はIFRS2009 日本版より引用。以後、同様。)

公正価値は、時価(Market Value)とは、ほぼ同義ですが、完全に同じではありません。公正価値では、マーケット(市場)以外における価値でも、公正なものは取り入れ可能なので、より広範囲になります。

公正価値には、次の3つの要件があります。

1.独立第三者間取引→オープンで公正な市場
2.取引の知識のある自発的な当事者→情報が十分で、競売、売り急ぎ等で強制されない売手と買手。
3.資産が交換され又は負債が決済される価額→交換等時点において一般に期待される価値

ただ、マーケットが無い(又は機能しない)場合の公正価値を何に求めるか、という問題があります。IFRSでは、2009.5.28付けで公開草案「公正価値の測定」が出され、検討がおこなわれています。

取得原価主義/時価主義(347/365)

取得原価主義と時価主義。資産等の評価に関する、会計上のかなり根源的な論点です。

取得原価主義(Historical Cost Accounting)とは、貸借対照表(財政状態計算書)における資産、負債の価額を取得時(当初認識時)の価格(原価)で測定するもの。取得原価主義は、収益費用アプローチと親和性が高い。
取得原価主義では、含み損益が隠匿され、経営者の無能を隠蔽するという大きな問題があります。例えば、益出しという悪習は、良いとこ取りが可能で「業績が良いのはオレの腕、業績が悪いのは世間のせい(なので隠し財産で穴埋め)」というご都合主義の経営者が多い訳です。

時価主義(Market Value Accounting)とは、貸借対照表における資産、負債の価額を測定時の時価(公正価値)で認識するもの。時価主義は、資産負債アプローチと親和性が高い。
時価主義にも、もちろん問題はあります。特に、今般の金融危機のようにマーケット全体がクラッシュするなど、市場価格が崩壊した場合などに、どのように公正価値を測定するか、などは容易に答えの見つからない問題でしょう。
ただ、取得原価主義よりは、よほどマシであることは、明らかです。IFRSは、時価主義を採用していると言われます。

直接法/間接法(346/365)

直接法と間接法は、キャッシュフロー計算書(CF計算書、Cash Flow Statement)の作成方法における論点。

直接法は、帳簿から直接にCF計算書を作成する方法。
間接法は、損益計算書(包括利益計算書)をベースにキャッシュ項目を調整してCF計算書を作成する方法。

現行のIFRSでは、CF計算書の作成方法として、直接法と間接法が両方とも認められています。ただ、2008.10.16付けのディスカッション・ペーパー「財務諸表の表示に関する予備的見解」では、間接法が削除され、直接法のみとなる方向が示されています。

キャッシュフロー計算書の作成方法

日本基準:直接法、間接法
IFRS(現行):直接法、間接法
IFRS(DP):直接法のみ


もし、直接法によるCF計算書の作成が強制されると、相応の(相当な?)システム的な手当てが必要になると想定されます。

PIT/TTC(345/365)

PITとTTCは、金融機関の内部格付システムに関するタイプの論点で、直接IFRSとは関係ありません。ただ、減損に関して期待損失アプローチが出てきた背景には、この議論があります。

PIT(Point In Time)とは「一時点の」、他方、TTC(Through The Cycle)とは「景気循環を通じて」、それぞれ格付を付与するもの。
例えば、景気が周期的に変動すると仮定した場合、景気悪化時期には、PITは下位の格付の占める比率が急速に高まりますが、TTCは、より安定的なイメージになります。

つまり結果的には、PITはその時点ごとの絶対評価、TTCは相対評価的な扱いになると思われます。景気は循環するのか、とか、本当にTTC的なことが可能なのかなど、多くの問題が残りますが…

発生損失アプローチ/期待損失アプローチ(344/365)

発生損失アプローチと期待損失アプローチ。金融商品の減損モデルに関する論点です。

発生損失アプローチ(Incurred Loss Approach)とは、損失の発生をもって減損すること。
現行のIAS39号では、貸出金の当初認識時には、キャッシュ・フローを期待損失を加味した金利で割り引いて簿価を測定します。ただ、その後の測定では、損失発生まで、減損はおこなわない扱いです。これを、発生損失アプローチと呼んでいます。

発生損失アプローチは、直感的には、将来を過去の延長で測定するものです。過去1年間にX%の確率で損失が発生(実績損失率)したら、翌年もX%と考えます。一見、正しい理屈のようですが、ある程度ダメな企業がみんな倒産し尽くしたら、残った優良企業の倒産耐性は高くなるので、実損率より低いレートの方が適当なケースも有り得ます。つまり、過剰引当の可能性があります。逆に、好況時には、過少引当になります。
発生損失アプローチには、いわゆるプロシクリカリティ(Pro-cyclicality、景気循環増幅効果)があると言われ、昨今の金融危機で問題化しました。

期待損失アプローチ(予想損失アプローチ、Expected Loss Approach)とは、期待損失ベースで減損をおこなうこと。現在、改定中のフェーズ2、金融商品:減損では、期待損失アプローチの導入可否が議論されているようです。

■日本公認会計士協会:IASB、金融資産の減損に関する提案を公表(2009.11.6)
http://www.hp.jicpa.or.jp/ippan/ifrs/information/iasb/iasb_8.html

一計算書方式/二計算書方式(343/365)

一計算書方式と二計算書方式。財務諸表の表示における包括利益計算書のフォーマットに関する論点です。

一計算書方式とは、純損益と包括損益をひとつの計算書(包括利益計算書)として作成する方式。二計算書方式とは、純損益(損益計算書)と包括損益(包括利益計算書)を別の計算書として区分して作成する方式。

包括利益計算書という意味合いからは、当然、一計算書方式に収束するはずです。しかし、純利益への郷愁を持つ抵抗勢力が、純損益をボトムラインとする二計算書方式に拘泥しているようです。

ということで、現在のIFRSでは、一計算書方式と二計算書方式が選択可能。本邦でも包括利益の導入が本決まりですが、同じく選択制になる方向のようです。

■会計基準委員会(ASBJ):包括利益の表示方法
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/minutes/20091030/20091030_02.pdf

スタティック・アプローチ/ホリスティック・アプローチ(342/365)

スタティック・アプローチとホリスティック・アプローチ。

スタティック・アプローチ(Static Approach)とは、ある一時点における会計基準同士の差異を特定して評価すること。

ホリスティック・アプローチ(Holistic Approach)とは、ある時点で会計基準同士に差異があっても、それらの差異の解消を目指すコンバージェンス・プログラムが存在し、実行される場合には、全体として同等と評価するもの。

EUの同等性評価において、欧州証券規制当局委員会(CESR)による2008年3月の最終助言は従来の方針から転換、ホリスティック・アプローチを採用し、日本基準も(かろうじて)同等と認められたそうです。

■当ブログ:ホリスティック・アプローチ(2009.8.17)
http://mf2007.blog108.fc2.com/blog-entry-539.html

リスク経済価値アプローチ/財務構成要素アプローチ(341/365)

リスク経済価値アプローチと財務構成要素アプローチ。資産等の認識及び認識の中止に関する論点です。

リスク経済価値アプローチ(Risks and Rewards Approach)とは、すべての重要なリスクと経済価値が移転したかどうかを、認識の中止の判断基準とするもの。つまり、取引の実質が判断されることになります。

財務構成要素アプローチ(Financial components Approach)とは、支配が移転したかどうかを、認識の中止の判断基準とするもの。つまり、定義された「支配」に当たるかどうかで、判断されます。なお、部分的な支配(一部の支配)も認められ、資産の一部の認識の中止も基本的に容認されます。

例えば、IFRSの金融商品に関する認識の中止は、リスク経済価値アプローチを主とし、支配基準(財務構成要素アプローチ)を従とする2段階の、ハイブリッドな建て付けとなっています。
但し、現在、公開草案が出ており2010年中に改定の見込みです。

■当ブログ;認識の中止(2009.11.16)
http://mf2007.blog108.fc2.com/blog-entry-642.html

資産負債アプローチ/収益費用アプローチ(340/365)

資産負債アプローチと収益費用アプローチ。

資産負債アプローチ(Asset and Liability Approach)とは、資産負債の関係を中心に財務諸表を構成すること。貸借対照表アプローチ。定義した資産と負債を認識、測定して財政状態計算書(貸借対照表)をまず作成し、総資産と総負債の差額として包括利益が導出されるという関係です。

収益費用アプローチ(Revenue and Expense Approach)とは、収益-費用の関係にもとづく期間損益の測定を中心に、財務諸表を構成すること。損益計算書アプローチ。会計期間における総収益から総費用を差し引いて、純利益を導出します。

資産負債アプローチ:IFRS
収益費用アプローチ:日本基準

資産負債アプローチは、IFRSの大きな特徴のひとつと言われます。
本邦の会計基準は、基本的に収益費用アプローチを取っているにも関わらず、コンバージェンスによりIFRSの要素を(無理やり)取りこんでいるため、いろいろと齟齬が出てきているそうです。

原則主義/細則主義(339/365)

対になっている会計上の概念を、いくつか整理してみます。

まずは、原則主義と細則主義です。
原則主義(Principal Base)とは、会計基準として原則のみを定める方法。細則主義(規則主義、ルール主義、Rule Base)とは、数値を含む詳細なルールまで規定する方法。

一般に、IFRSは原則主義、US-GAAPや本邦の会計基準は細則主義と言われます。
例えば、IFRS2009(邦訳)はB5版で約2,600頁(一部改定稿や反対意見、例示等を含む)。対して、本邦の会計基準はルール部分だけで約30,000頁と言われ(ソース失念)、10倍以上のボリューム。

原則主義:IFRS
細則主義:US-GAAP、日本基準


細かな点まで会計基準で決めた方が、規制が有効に機能するというのが細則主義。ただ、投資銀行等のようなアービトラージを業とする輩にとっては、細かなルールほど回避しやすい、という面もある。原則主義は後者の立場を取っています。

マネジメント・アプローチ(338/365)

マネジメント・アプローチ(Management Approach)とは、財務会計における情報開示を経営情報と同様にすること。つまり、財務会計としての開示のみに用いられる情報ではダメで、実際の経営情報として使われるものを開示する、ということです。財務会計と管理会計の融合の一例と言えるでしょう。

財務情報の利用者から見ると極めて当たり前のルールという気がしますが、そうなっていないのが現状です。企業側は、むしろ経営上用いている区分を隠蔽しようとするモチベーションを持ちます。

IFRSでは、例えばセグメント区分にマネジメント・アプローチを要求しています。

概念フレームワーク(337/365)

概念フレームワークとは、IFRSにおける財務諸表の作成や表示に関して各基準等のベースとなる考え方をまとめたもの。財務諸表の作成と表示に関するフレームワーク(Framework for the Preparation and Presentation of Financial Statements)。

概念フレームワーク自体は、いわゆる「IFRS」ではありませんが、IASBはこれに基づいて、各基準等を作成します。つまり、会計基準や解釈指針の上位に、この概念フレームワークは位置しています。

なお、本邦の会計基準では、このような概念フレームワークは制定されていません。ASBJから討議資料「財務会計の概念フレームワーク」が出ている段階です(2004.7.2、2006.12.28)。

【関連サイト】
■企業会計基準委員会(ASBJ):討議資料 「財務会計の概念フレームワーク」
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/documents/begriff/

コンポーネント・アプローチ(336/365)

コンポーネント・アプローチ(Component Approach)とは、適切な部分(コンポーネント)ごとに切り分けて、それぞれ取扱うこと。

IFRSでは、有形固定資産においてこのコンポーネント・アプローチの事例がよく出てきます。例えば、減価償却の際に、航空機のエンジンを他と区分して償却期間、残存価格等を見積もることなど。
また、複合金融商品において、金融負債と持分金融商品を区分して扱うのも、そのひとつかと。
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「生涯一コンサルタント」として、ダウンシフトしながら、人生晩年を迷走中です。

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