金融機関等の担保評価額(243/365)

金融機関等の担保評価額とは、不動産が抵当権等の担保の目的になった場合の、土地等の価格です。

評価方法は金融機関ごとに異なりますが、公的な価格等を元に実勢価格を推定し、それに掛目を乗ずるのが基本的なメカニズムです。

担保評価額の算定フロー(概要)

公的な価格→実勢価格推定→掛目(70%)→担保評価額


つまり、掛目分だけ実勢価格よりも価格が目減りする訳ですが、これには処分価格への近似と処分費用の反映という2つの意味があります。なお、宅地の場合、掛目は7割程度が上限となります。
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実勢価格(242/365)

実勢価格とは、実際に不動産が売買等で取引される場合の、土地等の価格です。流通価格、取引価格、市価などとも言われ、売買実例価格等として公的な価格や鑑定評価額を算出する際に利用される場合もあります。

実勢価格が公的な価格と大きく異なる点は、主に以下の2点です。

1.売買等の時点における価格である。
2.その不動産の個別事情(個別要因)が反映されている。

逆にいうと、公的な価格では、1.価格時点が(例えば公示地価なら1月1日に)揃えられ、2.不動産の個別要因が捨象されています。
そのため、公的な価格を元にして、個別の不動産の実勢価格を推測する場合には、時点修正と個別要因の加味が不可欠になります。(不動産鑑定評価基準の鑑定評価額算定手続では、このあたりを明記しています。)

公的な価格を利用した個別不動産の実勢価格の推測フロー(概要)

公的な価格→時点修正→個別要因の加味→実勢価格(推測値)

不動産鑑定評価額(241/365)

不動産鑑定評価額とは、不動産の鑑定評価に関する法律に基づいて不動産鑑定士が評価する土地等の価格です。鑑定評価額。
この鑑定評価額は、公的な価格そのものという訳ではありませんが、評価方法は不動産鑑定評価基準に明確化され、公示地価等の算定に際しても準用されています。

価格の評価方法は、原価法、取引事例比較法、収益還元法の3つに大別されます。賃料の評価方法は、新規賃料に対する積算法、賃貸事例比較法、収益分析法などがあります。

なお、不動産鑑定士が作成するのは不動産鑑定評価報告書であり、それを元に不動産鑑定評価書がつくられ、不動産鑑定業者から依頼人等に交付されます。

■不動産の鑑定評価に関する法律
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S38/S38HO152.html

■不動産鑑定評価基準(国土交通省土地・水資源局地価調査課)
http://tochi.mlit.go.jp/w-new/h1407_f1.pdf

【関連書籍】
■「新・要説不動産鑑定評価基準」 住宅新報社 日本不動産鑑定協会調査研究委員会鑑定評価理論研究会、日本不動産鑑定協会 2007.11

新・要説不動産鑑定評価基準新・要説不動産鑑定評価基準
(2007/11)
日本不動産鑑定協会調査研究委員会鑑定評価理論研究会日本不動産鑑定協会

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固定資産税評価額(240/365)

固定資産税評価額とは、地方税法に基づいて評価する土地等の固定資産に関する公的な価格です。固定資産税評価額には、固定資産税を算出するという明確な目的があります。

具体的には、土地(田、畑、宅地、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野その他の土地(雑種地))、建物、償却資産が対象となり、土地については総務大臣の定める固定資産評価基準に基づいて、画地計算法を適用して評価額を求める市街地宅地評価法(路線価方式)で評価されます。
固定資産税評価額の路線価は、路線(街路)に面する土地の1㎡当たりの標準価格として算出します。市町村の管轄ですが、東京都23区内では都が担当します。
なお、土地と建物の評価替えは毎年ではなく3年ごとに(3年据え置き)、1月1日現在で実施されます。

■東京都主税局:路線価公開
http://www.tax.metro.tokyo.jp/map/index.html

【関連書籍】
■「 固定資産税土地評価における不動産鑑定評価活用の手引」 ぎょうせい 日本不動産研究所固定資産税評価研究会 2008.1.29

平成21基準年度対応 固定資産税土地評価における不動産鑑定評価活用の手引~適正な時価をもとめるための不動産評価のポイント平成21基準年度対応 固定資産税土地評価における不動産鑑定評価活用の手引~適正な時価をもとめるための不動産評価のポイント
(2008/01/29)
財団法人 日本不動産研究所固定資産税評価研究会

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路線価(239/365)

路線価とは、相続税法に基づいて評価する土地の公的な価格です。相続税路線価。

国税庁の管轄する路線価には、相続税や贈与税を算出するという明確な目的があります。具体的には、市街地における土地の、路線価方式による宅地の評価に使われます。(個別の土地の相続税評価額は各種補正率により補正(修正)されますが、補正前の価格です。)
路線価を記載した図面のことを路線価図といいます。なお、路線価の定めのない地域では倍率方式が適用されます。
つまり、税法の一部として、公示地価や基準地価とは異なった評価体系にありますが、リンクしている部分もあります。

路線価は、毎年1月1日現在の路線(道路)に面する一連の宅地の1㎡当たりの標準価格として算出します。名称通り「路線」を基準にしている点は、地点の価格をピンポイントで示す公示地価等とは異なる発想です。売買実例価額、公示地価・基準地価、鑑定評価額、精通者意見価格等を基として、おおむね公示地価の8割程度を目途に国税局長が決定します。

■国税庁:財産評価基準書 路線価図・評価倍率表
http://www.rosenka.nta.go.jp/

■国税庁:財産評価基本通達:第2節 宅地及び宅地の上に存する権利
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/sisan/hyoka/02/02.htm#a-13

基準地価(238/365)

基準地価とは、国土利用計画法にもとづいて評価する土地の公的な価格です。基準地標準価格、都道府県地価調査価格。
公示地価と類似性が高く、毎年7月1日現在の1㎡当たりの価格として算出します。1地点につき1人の不動産鑑定士が評価をおこない、地点間等のバランスも考慮して、都道府県知事が基準地価を決定します。

公的な価格なので、個別の取引事情や動機には左右されないのは当然ですが、現況に関係なく、建物の存在を前提としない更地として評価するのも特徴です。
なお、都市計画区域外も対象となり、林地を含む点などは、公示地価と異なります。

■国土交通省:土地総合情報ライブラリー:地価情報等(記者発表資料)
http://tochi.mlit.go.jp/chika/index.html#kouji

公示地価(237/365)

公示地価とは、地価公示法にもとづいて評価する土地の公的な価格です(地価公示価格)。毎年1月1日現在の1㎡当たりの価格として算出します。1地点につき2人の不動産鑑定士が評価をおこない、地点間等のバランスも考慮して、国土交通省土地鑑定委員会が公示地価を決定します。

公的な価格なので、個別の取引事情や動機には左右されないのは当然ですが、現況に関係なく、建物の存在を前提としない更地として評価するのも特徴です。

■国土交通省(土地・水資源局地価調査課):土地総合情報ライブラリー:ココがポイント公示地価
http://tochi.mlit.go.jp/tocchi/chikakouji/

■同:地価情報等(記者発表資料)
http://tochi.mlit.go.jp/chika/index.html#kouji

不動産の価格(236/365)

不動産の価格は、大別して、公的な価格とそれ以外の(民間の)価格に区分できます。具体的には、例えば以下にようなものです。

1.公的な価格
公示地価(地価公示価格)
基準地価(基準地標準価格、都道府県地価調査価格)
路線価(相続税路線価)
固定資産税評価額

2.その他の価格
実勢価格(流通価格、取引価格、市価)
金融機関等の担保評価額
処分価格(任意売却価格/競売価格)

これらについて、順次、解説してゆきます。

不動産の定義(2)(235/365)

土地は、それ自体が独立した不動産です。
定着物には、例えば、建物、構築物が該当します。土地に定着した建物、構築物は不動産になります。普通の家屋やビル、橋などが該当します。逆に、土地に定着しないトレーラーハウス、移動可能な橋などは、不動産ではありません。

不動産の代表的な類型

土地
建物
構築物
機械・設備
※ 建物~機械・設備は土地に定着したもの。

なお、1.不動産か、その構成要素か、動産か(不動産/造作等/動産)、2.不動産か、その従属物か(主物/従物)など、細かな法的論点がたくさんありますが、ここでは省略します。

不動産の定義(1)(234/365)

民法では、不動産とは、土地及びその定着物を指します(民法86条1項)。不動産以外のものは、動産になりますので、不動産の定義は重要です。

なお、特別法により、不動産(又はそれに準ずるもの)とされる場合もあります。立木(立木法)、ある種の財団(財団抵当法)や工場(工場抵当法)、鉱業権(鉱業法)など。船舶、航空機は明らかに動産ですが、不動産に準じた扱いを受ける部分があります。

不動産

土地とその定着物民法
立木立木法
財団、工場財団抵当法、工場抵当法
鉱業権鉱業法

不動産について(233/365)

不動産について、価格や評価などの用語を中心に整理します。

かつては業務上の必要から、かなり専門的に扱っていた分野ですが、ここ10年ほどはまったくご無沙汰。少し、調べてみたら、いろいろな不動産価格データなどがweb上で簡単に調べられるようになってるんですね。住宅地図をコピーして、手作業していた頃を思うと…驚異的な進歩ですニャ。
現在、想定している項目は、以下です。

不動産の定義
不動産の価格
公的な価格
公示地価
基準地価(
路線価
固定資産税評価額
実勢価格
金融機関等の担保評価額
処分価格
リバースモーゲージ
不動産証券化
不動産投資信託
J-REIT
不動産業者
宅地建物取引主任者
不動産鑑定
不動産の鑑定評価に関する法律
不動産鑑定士
証券化対象不動産に関する鑑定評価


(今後、加除修正する場合があります)

IFRS関係の略語まとめ②その他(232/365)

IFRS関係の、組織以外の略語のまとめです。

略語正式名、和名
IFRSInternational Financial Reporting Standards、国際財務報告基準、同基準書
IFRIC International Finacial Reporting Interpretations Committee、国際財務報告解釈指針(略称は組織と同一)
IAS International Accounting Standards、国際会計基準、同基準書
SICStanding Interpretations Committee、IASの解釈指針(略称は組織と同一)
MoUMemorandum of Understanding)、(IASBとFASBとの)覚書
GAAPGenerally accepted accounting principles、一般に公正妥当と認められる会計原則

 

  

IFRS関係の略語まとめ①組織(231/365)

IFRS関係の、組織の略語をまとめておきます。

略語正式名、和名
IASCFInternational Accounting Standards Committee Foundation、国際会計基準委員会財団
IASBInternational Accounting Standardsb Board、国際会計基準審議会
IFRICInternational Finacial Reporting Interpretations Committee、国際財務報告解釈指針委員会
IASCInternational Accounting Standards Committee、(旧)国際会計基準委員会
SICStanding Interpretations Committee、(旧)解釈指針委員会
ASBJAccounting Standards Board of Japan、企業会計基準委員会
FASBFinancial Accounting Standards Board、米国財務会計基準審議会
IOSCOInternational Organization of Securities Commissions、証券監督者国際機構

IFRIC(230/365)

IFRIC(International Finacial Reporting Interpretations Committee、イフリック)とは、国際財務報告解釈指針委員会の略称。IASBの上部組織である国際会計基準委員会財団(IASCF)に属します。また、同委員会の策定する解釈指針もIFRICと呼びます。一説では、この組織が出来たため「アイファース」ではなく「イファース」と呼ぶようになったとか。

IASCの時代にも、同様の解釈指針委員会(SIC、Standing Interpretations Committee)が存在し、その解釈指針はSICと呼ばれます。

ホリスティック・アプローチ(229/365)

ホリスティック・アプローチ(Holistic Approach)とは、ものごとを全体的に捉える方法です。EUの会計基準(IFRS)と本邦の国内会計基準(J-GAAP)の同等性比較において、採用された方法と言われます。これは、将来に向かって短期、長期のコンバージェンスがJ-GAAPにおいてキチンをおこなわれるという前提で、同等性を担保する、ということです。

つまり、スタティック・アプローチ(静的アプローチ)で、ある時点の基準同士を比べてしまうと、同等とは言えないので、ちょっとしたズルをしているという訳です。コンバージェンスの作業が必須なのは、主にこの超尻合わせという理由からです。

中小企業の会計に関する指針(228/365)

中小企業の会計に関する指針は、日本公認会計士協会、日本税理士会連合会、日本商工会議所、企業会計基準委員会の4者が主体となり設置された中小企業の会計指針作成検討委員会が作成する、本邦独自の中小企業向けの会計基準です。
初版は2005.8.3公表で、毎年度、改定されています。前身は「中小企業の会計」。

一般に公正妥当と認められる会計処理の基準であり、事実上、税法が主体となっている中小企業の会計実態を、より望ましい方向へ導く目的があると思われます。ただ、実際的な強制力がないため、浸透しているとは言い難い状態です。

■日本商工会議所:「中小企業の会計に関する指針(平成21年版)」の公表について(2009.4.17)
http://www.jcci.or.jp/chushokaikei/090417kohyo/top.htm

中小企業向けIFRS(227/365)

中小企業向けIFRS(IFRS for SMEs)とは、IASBにより開発された中小企業向けの独立した会計基準です。
完全版IFRSをベースに簡素化し、中小企業に関連しない内容を省略、開示を大幅に削減しています。改訂は3年に1回の予定。2009.7.9公表で、即日発効とのこと。

■企業会計基準委員会:IASB、中小企業向けIFRSを公表(2009.7.9)
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/iasb/standards/ias090709/comments20090709.jsp

カーブアウト(226/365)

会計基準におけるカーブアウト(Carveout)とは、ある条項を承認しないことにより適用の対象外とすること。適用除外。

例えば、EUで適用されているIFRS(いわゆる欧州IFRS)では、IAS39号(金融商品:認識及び測定)の一部であるヘッジ会計に関する基準をカーブアウトしている。

ダイバージェンス(225/365)

ダイバージェンス(Divergence)は、一般的には多様性と訳されます。
会計におけるダイバージェンスとは、同じ経済事象について、複数の会計処理が成り立ちうる事態のこと。一般に、プリンシプルベースの会計基準のでは、よりダイバージェンスが発生しやすくなるといえます。

プリンシプルベース(224/365)

プリンシプルベース(Principles-based)とは、主に主体は原則を示し、細事や手法は客体側が自主的に決める方式です。原則主義。
会計基準におけるプリンシプルベースとは、会計基準では大まかな原則や最低限の決まりごとや解釈のみを示し、あとは企業側で自主ルールを決めて運用する方式のこと。

プリンシプルベースはIFRSの特徴のひとつであり、対比される概念はルールベース(細則主義、本邦の会計基準、GAAPはこちら)になります。

企業会計法のトライアングル(223/365)

企業会計に関する法律は、本邦内において複数存在します。特に、会社法、金融商品取引法、法人税法の3つをトライアングルと呼ぶそうです。 それぞれの内容等が異なっているのが、悩ましいところです。

法律対象目的内容
会社法-会社計算規則会社債権者・株主保護配当規制、開示規制
金融商品取引法-財務諸表等規則公開会社投資家保護開示規制
法人税法法人 課税の公平性、歳入確保課税規制

※ 下記書籍から引用(一部、修正加筆あり)。

【関連書籍】
■「IFRS完全詳解(税經通信2009.8増刊)」 税務経理協会 2009.8.15

製造原価報告書(222/365)

製造原価報告書とは、ある期間における製品の製造に関わる原価の明細を示す財務諸表。財務諸表等規則では当期製品製造原価明細書と呼んでいます。製造、加工、建設等をおこなう企業で作成するもので、卸、小売、サービス業等では不要です。

ある期間の製品の製造費用は、全てが当期の売上に反映されるものではありません。売上と期首棚卸高、期末棚卸高との関係から、費用の期ズレが発生するからです。製造原価報告書は、棚卸資産(在庫)の存在を前提として、より正確な当期の売上原価を算定するために作成されます。そのための一連の作業を、製造原価計算と呼びます

附属明細書(221/365)

附属明細書とは、財務諸表(計算書類)を補足するために明細を示す財務諸表です。計算書類に係る附属明細書と事業報告に係る附属明細書があります。

計算書類に係る附属明細書には、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書及び個別注記表を補足する重要事項を記載します。(会社計算規則第117条)

必須の記載事項は、有形固定資産及び無形固定資産の明細、引当金の明細、販売費及び一般管理費の明細、第112条一項但書による省略事項の4つであり、商法時代に比べ簡素化されています。

【関連サイト】
■法令データ提供システム:会社計算規則
http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxselect.cgi?IDX_OPT=1&H_NAME=%89%ef%8e%d0%8c%76%8e%5a%8b%4b%91%a5&H_NAME_YOMI=%82%a0&H_NO_GENGO=H&H_NO_YEAR=&H_NO_TYPE=2&H_NO_NO=&H_FILE_NAME=H18F12001000013&H_RYAKU=1&H_CTG=1&H_YOMI_GUN=1&H_CTG_GUN=1

個別注記表(220/365)

個別注記表とは、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書に対する注記をおこなう財務諸表(決裁書類)。会社法により明文化されました。ちなみに、連結注記表というのもあります。

必須の注記が必要なのは、重要な会計方針に係る事項に関する注記、株主資本等変動計算書に関する注記、その他の注記等15項目です(会社計算規則第98条)。

なお、従来同様に各計算書類に対する注記として表示することも許容されます。

【関連書籍】
■「「会社計算規則 逐条解説」 郡谷大輔、小松 岳志 税務研究会出版局 2007.3

「会社計算規則」逐条解説「会社計算規則」逐条解説
(2007/03)
郡谷 大輔小松 岳志

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キャッシュが重要

磯崎哲也先生のブログ「isologue」で、書評に絡み、(利益ではなく)キャッシュ(=現金)の重要性が明確に述べられていたのでメモ。

ビジネスというのは、原初的には「現金をいかに獲得するか」ということにつきるわけですが、歴史的には「利益」概念が拡張されていくうちに、なんかビジネスの大事な部分がピンぼけになってきちゃったんじゃないかと思います。
この本は、それに「喝!」を入れてくれると思います。



■isologue:「社長さん、会社を潰したくないなら、バカみたいに現金にこだわりなさい!」(2009.8.7)
http://www.tez.com/blog/archives/001435.html

利益(損失)処分計算書(219/365)

利益処分計算書とは、企業が生みだした利益をどのように扱うかを示す財務諸表です。
当期利益に、前期繰越利益を合わせた当期未処分利益が対象で、利益処分としては配当金、役員賞与、利益準備金などの準備金、積立金などであり、残余が次期繰越利益となります。

損失の場合は、損失処分計算書となります。会社法では、株主資本等変動計算書と呼ばれます。

キャッシュフロー計算書(218/365)

キャッシュフローー計算書(C/S、Cashflow Statement)とは、企業のある特定期間におけるキャッシュの動きを示す財務諸表。財政状態の把握には、B/S、P/Lだけでは不十分として、上場企業では2000.3期から義務化され、第三の財務諸表といわれます。
キャッシュを生み出すことが企業の存在意義で、資金が途切れた状態がデフォルトであることに鑑みれば、キャッシュを重視することは当然と言えます。

キャッシュフロー計算書は、営業、投資、財務の3つの活動に区分して、表示します。作成の方法には、直接法と間接法がありますが、実務的には間接法の利用が多いです。

損益計算書(P/L)(217/365)

損益計算書(Profit and Loss Statement)とは、企業のある期間における経営成績を示すもの。本邦の会計基準では、段階に応じて、営業利益、経常利益、当期利益などを示します。

なお、予期せぬ大きな損失事象が発生した場合に「XX円の損失が発生するが、当期利益の見込みには変動がない」などと発表されることがあります。これは正確には「XX億円分、当期利益が減少するはずが、B/Sに隠していた含み資産の売却等により同額相当の利益を出し、差し引きでは、変動がないように取り繕う」ということ。

IFRS等では、資産価値の変動を反映した包括利益を重視しており、将来的には当期利益を廃止することも検討されています。包括利益では、先のような操作は難しくなります。

貸借対照表(B/S)(216/365)

貸借対照表(Balance Sheet、B/S)とは、企業のある時点の財政状態を資産、負債、資本(純資産)に区分して表示したもの。資産が左側、負債+資本が右側に、両者がバランスした状態(等価)で表示される。IFRSでは、財政状態計算書という名称。

財務諸表のなかでも、圧倒的に重要で、B/Sが理解できれば、会計を理解した、と言ってもよいほどです。2時点間のB/Sの差分が損益計算書(P/L)に表示される利益であり、P/LはB/Sから導出される関係にあります(IFRSでも採用されている資産負債アプローチ)。

現時点の財政状態を的確に把握するには、公正価値(時価)で資産、負債等を評価することが非常に重要です(というか、ほとんど全て)。時価会計の適用範囲拡大が重要なゆえんです。ただ、「財政状態を的確に開示したくない」ため、時価会計(公正価値)を市場原理主義などと攻撃して、忌避しようとする輩がいます。つまり、資産や負債を隠すことで、事実を隠ぺいし、自己の都合のよいように表面を取り繕うために、会計のルールを捻じ曲げようとしている訳です。

財務諸表(215/365)

財務諸表(Financial Statement)とは、財務会計において作成されるドキュメントのこと。本邦の会計基準において、主要な財務諸表は、貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)の2つです。
IFRSでは、B/S、P/Lの名称がそれぞれ、財政状態計算書、包括利益計算書に変更されていますが、同種のものです。

他に、、キャッシュフロー計算書、利益(損失)処分計算書、附属明細書、製造原価報告書、また連結ベースの上記各ドキュメントなども、財務諸表に含まれます。

なお、財務諸表は、会社法では計算書類と呼びます。会社計算規則により、株式会社は、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書及び個別注記表の作成が義務付けられています。
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