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経営指標:収益性(4)総資本回転率、売上債権回転率等(154/365)

回転率についても、深掘りしておきます。
総資本回転率は既出ですが、回転率の基本構造は、P/Lの売上高とB/Sの資産との倍率を算出し、資産等の効率を見るものです(負債サイドの場合は売上原価と負債の関係)。ビジネスは経営資源→販売→資産→回収→キャッシュというフローになるので、この回転は速いほど、経営が効率的という訳です。

総資本回転率(回)=売上高/総資本 …(1)


売上債権回転率は債権が現金化されるまでの効率性を示すものです。数値は大きいほど良いことになります。

売上債権回転率(回)=売上高/売上債権 …(2)


回転期間(月商倍率)で記述すると、以下のようになります(分子・分母が逆転し月商ベースとなりますが同じ概念です)。こちらは直感的には、平均的な支払サイト、つまり取引から現金化までの期間を示すものです。例えば「2月」であれば、約60日の手形か、60日後の振込が取引条件と想定される訳です。

売上債権回転期間(月)=売上債権/(売上高/12) …(3)


また、これは受取手形回転率と売掛債権回転率の合算になっており

受取手形回転率(回)=売上高/(受取手形+割引手形+裏書手形) …(4)
売掛債権回転率(回)=売上高/売掛債権 …(5)
売上債権回転率(回)=売上高/(受取手形+売掛債権)=売上高/売上債権 …(6)



他の資産、例えば固定資産の回転率なども、同じように算出できます。
負債サイドも同様で、例えば債務が現金化されるまでの効率性を以下のように表せます。当然ながら、こちらは小さいほど効率が良いことになります。

支払手形回転率(回)=売上原価/(支払手形+裏書手形) …(7)
買掛債権回転率(回)=売上原価/買掛債権 …(8)

経営指標:収益性(3)売上高粗利益率、原価率、売上高営業利益率、売上高経常利益率、売上高当期利益(税引き前)率、売上高当期利益率(153/365)

前回、総資本利益率を構成する指標として挙げた「売上高利益率」について、もう少し深掘りしてみます。利益の定義により、複数の指標になります。

粗利益は売上高から原価(売上原価)を差し引いたもっとも原始的な利益であり、売上総利益ともいいます。売上高粗利益率(売上高総利益率)は、売上高に占める粗利益の割合を示しています。売上高粗利益率は、例えば、飲食業では一般的には7~8割程度で、高級店ほど低い傾向があります。

売上高粗利益率(%)=粗利益/売上高×100 …(1)


原価率は、売上高に応じた製造原価の割合で、製造段階のコストを示しています。

原価率(%)=売上原価/売上高×100 …(2)


両者の関係は、以下となります。

売上高粗利益率(%)=(売上高-売上原価)/売上高×100=100-原価率(%) …(3)


これ以降も、基本構造は同じです。分母はすべて売上高で、分子の「利益」が徐々に減算(経常利益と特別利益では加算も)されてゆきます。

売上高営業利益率は、粗利益から経費(販売費及び一般管理費)を差し引いた営業利益を、売上高経常利益率は、営業利益に経常損益を加減算した経常利益を、売上高当期利益(税引き前)率は経常利益に特別損益を加減算した当期利益(税引き前)を、売上高当期利益率は当期利益から税金を差し引いた当期利益(当期純利益)を、それぞれ売上高で除したものです。

売上高営業利益率(%)=(粗利益-経費)/売上高×100=営業利益/売上高×100 …(4)
売上高経常利益率(%)=(営業利益±経常損益)売上高×100=経常利益/売上高×100 …(5)
売上高当期利益(税引き前)率(%)=(経常利益±特別損益)/売上高=当期利益(税引き前)/売上高×100 …(6)
売上高当期利益率=(当期利益(税引き前)-税金)/売上高×100=当期利益/売上高×100 …(7)

経営指標:収益性(2)総資本利益率、売上利益率、総資本回転率(152/365)

総資本利益率(ROA、Return On Asset)とは、実務上もっとも重要視される収益性指標のひとつで、総資本(=資産)が利益を上げる程度を示す指標です。使用総資本利益率。また、総資本=他人資本+自己資本=総資産なので、総資産利益率と表記する場合もあり(以下、他の指標も同様)。
なお、上記には、経営資源→販売→資産→回収→キャッシュ等という取引の基本フローが想定されています。

総資本利益率(%)=利益/総資本×100 …(1)

総資本利益率は、売上高利益率と総資本回転率を乗じたもの(積)に変形できます。→デュポンシステム

売上高利益率とは、売上高に占める利益の割合を示す指標です。一般的に、単に「利益率」と言った場合、この指標を指すことが多いくらい、よく使用されています。利益は直接にはハンドリングできないので、売上高(販売)を経由して間接的に操作するイメージになります。

売上高利益率(%)=利益/売上高×100 …(2)

総資本回転率とは、売上高が総資本の何倍あるか示す指標です。数値が大きいほど、少ない資本でより大きな売上高を上げていることになり、良い状態といえます。

総資本回転率(倍)=売上高/総資本 …(3)

つまり

総資本利益率(%)=売上高利益率×総資本回転率=(利益/売上高×100)×(売上高/総資本)=利益/総資本×100 …(4)

これは、経営指標を深堀し、また新たな指標を創出する際の基本パターンです。
多くは、指標同士のかけ算、つまり分数の乗算の形に分解します(一部、加減算も加わる)。「因数分解」とか、ややこしい言い方をするヒトもいるようですが、四則演算もちいて経営管理的に意味のある算式に変形するだけのことです。

なお、上記の「利益」としては、経常利益、(税引き前)当期利益、当期利益等が使用され、それぞれ、総資本経常利益率、総資本当期利益率(税引き前)、総資本当期利益率等と表記されます。
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「生涯一コンサルタント」として、ダウンシフトしながら、人生晩年を迷走中です。