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ウェブ時代をゆく

『ウェブ時代をゆく』 梅田望夫 筑摩書房 2007.11.10刊

ちょっと前から書き始めたものの、なかなか、アップできず、すっかりタイミングを逃してしまいました…

本書は、梅田氏のサイト「My Life Between Silicon Valley and Japan」がベースになっています。つまり、サイトを見ていた人にとっては、既知の部分が多い。

また、新たな「情報」がつまっているかというと、そうでもなく、このあたり池田信夫blogでの書評は非常に厳しいです。(但し、コメント欄に、池田氏の[補足]コメントあり)
それに対して、404 blog Not Found(小飼弾氏)は、こんな感じ。

梅田さんの議論は、あくまで「個人」がsurviveするところに視点がある(それも、日本人すべてが対象ではなく「多様で質の高い人たちの第三層「総表現社会参加者層(一千万人)」」(p83)が対象なのでしょう)。対して、池田氏は「日本の現実社会」を問題にしている。池田さんの経済学的な見識には賛同できる点が多いが、「現実」はどうでしょうか。彼の主張するような正論に収束するものは、むしろ少数でしょう。そういう「現実」の中で、梅田氏は「ウェブ(IT?)により、少なくとも数十年前よりは個人がsurviveできる可能性が高くなったよ」と言っているのではないでしょうか。

なお、この対立は、エコノミストとコンサルタントの立場を背景にしているように思いました。コンサルタントは、個々の「企業」の視点でものごとを捉えます。それ以外は、「環境」であり、調査・分析の対象ではあっても、基本的には、どうでもよいのです(自己が有利になるように操作・誘導することはある)。自分の顧客である「企業」(だけ)がsurviveすることが、ミッションなのですから。

梅田さんの講演を聞く機会があったのですが、日本の「現実」については非常に悲観的だと感じました。特に、日英ネット世界のギャップ(この場合の「英」は「欧米」よりもずっと広く、ネット上で英語が利用される範囲)や、日本の大手企業や大学のITに対する対応など。(詳細は諸事象により省略)

また、梅田さんの著書は、もともと「人生論」の本だと思います。技術系でない人間にとり、ウェブとか「シリコンバレーの世間話」そのものは、「新しい」とか「またか」とかに関わりなく、まったく本質ではないのです。友人である「田舎道疾走中氏」は「ウェブ進化論」の頃から「読むと元気が出る」と評していました。本書については「「ウェブ進化論」の時の様な衝撃はありませんでしたが、全編オプティミズム満載の梅田節に変わりは無く、いつもの通り読むと何かしら元気になり、個人的には充分楽しめました。」とのこと。(引用御礼)

最後に、管理人の場合、「大企業で成功できる要素」(p93)は、(1)のみ○で、(2)~(7)はすべて×でした。職を転じたのは(ぜざるを得なかったのですが)、あながち間違いではなかったのかも。

[私的INDEX]
学習の高速道路、混沌として面白い時代、もうひとつの地球=広告収入×チープ革命×群衆の叡智×組織の情報発信、気持ちだけ参加、Only the Paranoid Survive・Entrepreneurship・Vantage point、in the right place at the right time、ロールモデル思考法、スモールビジネスとベンチャー

お薦め印:★★★★☆(人生論だよね?)

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)
(2007/11/06)
梅田 望夫

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梅田望夫氏のブログ「My Life Between Silicon Valley and Japan」は、こちら
CNET JAPANにアップされた「丸善での講演(11/14)」の要旨は、こちら
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「生涯一コンサルタント」として、ダウンシフトしながら、人生晩年を迷走中です。