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なぜ会計「本」が売れているのか

『なぜ会計「本」が売れているのか』 友岡賛 税務経理協会 2007.10.9刊

会計本、確かに売れましたね。新書を中心に、単行本やムックなどで追随するものも多数でました。
本書の著者である友岡さんは、大学教授ですが、学者らしからぬ、適格な分析です。

まず、「会計のやり方の知識」と「会計の使い方の知識」(p24)という区分。ビジネスマンに必要なのは、会計の使い方の知識です。(つまり、「経営」のための会計であり、管理会計です。)「簿記の知識などなくても、とりあえずは困りません」(p30)。会計のやり方の知識(財務会計)は、会計士や経理マンのような会計専門家に任せておきましょう。掲載されているシンプルな図解も、良いですね。仕訳や細かい勘定科目などは、「会計の使い方」の観点からは、あまり関係ありませんので。

「会計は写像」(p58)、しかも、かなり歪んだ鏡に写った像です。粉飾と逆粉飾の問題(p79~)は、中小企業だけじゃないですが、銀行向けに「粉飾」するとともに、税務署向けには「逆粉飾」する訳です。で、なければ、日本の会社の2/3が赤字(法人税申告所得)、なんてことは有り得ない。そのため、(悪い&儲かっている)中小企業では、財務諸表を3種類作成する場合があります。1.正しい奴(裏帳簿)、2.銀行向け(粉飾)、3.税務署向け(逆粉飾)。裏帳簿を作る訳は、「自分でも分らなくなってしまうから」(p83)だけでなく、粉飾と逆粉飾をあるタイミングを捉えて調整(相殺→消去)する目的もあります。

本書が対象とした会計本は山田真哉さんの「さおだけ屋はなぜつぶれないのか?」など8冊。この中の、著者のひとりと仕事をしたことがあります。この方は、コンサルと名乗っていたのですが、いわゆる「会計屋」さんでした。財務会計の観点からしか資料が作れず、往生した記憶があります。今や、ベストセラー作家ですが。

これから会計を学習しようと考えている方に、お薦めです。どんなタイプの本を読めばよいか、判るだけでなく、「会計」というツールの位置付けが明確化すると思います。
[私的INDEX]会計のやり方の知識、会計の使い方の知識

お薦め印:★★★★☆(会計より経営)

なぜ「会計」本が売れているのか?―「会計」本の正しい読み方 なぜ「会計」本が売れているのか?―「会計」本の正しい読み方
友岡 賛 (2007/09)


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「生涯一コンサルタント」として、ダウンシフトしながら、人生晩年を迷走中です。