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FANGとBATJ

1. GAFA、BATからFANG、BATJへ
GAFAとBAT」というエントリを上げたのは、ちょうど1年ほど前。近頃は「FANGとBATJ」と言うのだそうで。
(よく見ると、以前のエントリにFANGもありますね)

米中の貿易戦争がいろいろ盛り上がってまいりましたが、対決の本筋はこちらのITの方だと思っております。

2. FANGとは
FANGとは、米国の巨大IT企業であるFacebook(フェイスブック)、Amazon(アマゾン)、Netflix(ネットフリックス)、Google(グーグル)の4社のこと。

以前のGAFAから、Apple(アップル)が脱落し、新たに動画配信のNetflix(ネットフリックス)が四強入りしています。Apple(アップル)の落ちたのは個人的にとても喜ばしい。

五強だと、半導体のNvidia(エヌビディア)を加えたFANNG、又はApple(アップル)を戻したFAANGというのもあるそうです。

3. BATJとは
BATJとは、中国の巨大IT企業であるBaidu(バイドゥ、百度)、Alibaba(アリババ、阿里巴巴)、Tencent(テンセント、騰訊)のBAT3社に、新たにJD.com(ジンドンショウジョウ、京東商城) を加えた4社のこと。

JD.com(ジンドンショウジョウ、京東商城) はECサイトが本業で、NASDAQに上場しています。
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ステーブルコイン

久しぶりに仮想通貨に関する話題。

1.ステーブルコインとは
ステーブルコイン(ステイブルコイン、Stable Coin)とは、価格を安定させるメカニズムを持った仮想通貨のこと。Stableは安定の意。
ステーブルコインとして代表的なものに、テザー(Tether)があります。

仮想通貨を(投機手段ではなく)決済や資産保有の手段として利用するには、価格の安定が重要になります。ステーブルコインはその面を重視したタイプの仮想通貨。

2. 安定の方法
仮想通貨の価値を安定させるには、いくつかの方法があります。

例えば、
①発行に見合う資産を保持する方法
発行する仮想通貨の量に見合うドルを保有するもの。テザー(Tether)はこのタイプ。
大昔の金本位制の頃に、各国が通貨に見合う金を保有していたのと、同様でしょうか。

②価格を他の通貨や仮想通貨に連動させる方法
発行する仮想通貨と他の通貨(ドルとか)や仮想通貨(ビットコインとか)の交換比率を固定するもの。固定相場制の採用ですね。
こちらは、昔の日本の1ドル=360円の固定相場制(ドルペッグ制)や、事実上ドルペッグ制と言われる人民元などと同様か。

実際の通貨と同じような方法が、仮想通貨でも試みられている、ということですね。

3. ステーブルコインの問題点
価格の安定という意味では、ステーブルコインは優れたもの。ただ、本当に安定しているか、という問題もあります。

上記①の資産保持については、本当に資産を保持しているのか、という疑問も。実際、ステーブルコインを自称するある仮想通貨については、その疑問がずっと付いて回っているようです。

同②については、そもそも他の通貨や仮想通貨の価格が変動した場合には合わせて変動する訳で、それで果たして安定と言えるのかと。例えば、ビットコイン連動だとビットコインと同様に価格が変動してしまう。
更には、固定比率を将来もずっと維持出来るかという問題もありそうです。

産業革新投資機構

1. 産業革新投資機構とは
産業革新投資機構の件は、民間出身の取締役9人が辞任し、経産省は予算要求を取り下げ、現時点での一応の収束を見たようです。

産業革新投資機構の正式名称は株式会社産業革新投資機構(Japan Investment Corporation、JIC)。産業競争力強化法に基づく国策会社で、いわゆる特殊法人。
官民ファンドと自称しますが、株式のほとんどは国が保有し国の資金や信用で投資する官製ファンド。ソブリン・ウエルス・ファンドです。

以前、(似た名前の)産業革新機構というのがありましたが、ジャパンディスプレイへの投資といった、ゾンビ企業救済機関に成り下がり行き詰ったため、模様替えをした形。(従前の産業革新機構(INCJ)は、産業革新投資機構の傘下に残存する形になっています。)

■産業革新投資機構
https://www.j-ic.co.jp/jp/

2. 成長投資の本質
ソブリン・ウエルス・ファンド(Sovereign Wealth Fund、SWF)とは、国や政府などが出資するファンドのこと。
SWFや官製ファンドには2つの観点から大きな問題があると考えており、今回、産業革新投資機構が機能不全に陥ったことは、結果的には良かったと思います。

問題のひとつは、成長投資の本質という観点からです。

ベンチャー企業が成長して大企業になるとか、破綻状態の大企業が再び成長軌道に乗るとかといったことは、偶然の要素が大きく左右するもの。それを事前に見抜くことは極めて困難です。
成長投資は基本的にギャンブルであり、そもそも税金や国の信用を元手にやるべきことではありません。民間に任せるべきこと。
民間が取り難いリスクを官製ファンドが取る、という発想そのものが問題です。

3. 政官のポピュリズム
もうひとつの問題は、国策会社ゆえに政官のポピュリズムから逃れ難く、ジャパンディスプレイへの産業革新機構、日本航空(JAL)への企業再生支援機構のような、ゾンビ企業救済機関となることです。
特に、JALの事案はヒドいもの。ふつうに解体して人材や業務・マーケットを開放していれば、日本の航空業界も一変していた可能性があったかもしれないのに。

今回辞任した民間出身取締役のコメントを拝見すると、どうも産業革新投資機構は官設民営を目指したように取れるのですが、政官がそんなことを許容すると考えることは、浮世離れしていると思います。

■取締役辞任コメント等(2018.12.10、PDF)
https://www.j-ic.co.jp/jp/news/pdf/JIC_ExternalDirector_20181210.pdf

以上の2点から、官製ファンド、ソブリン・ウエルス・ファンドという存在自体に否定的です。
まあ、しばらくすると、また政官が蠢いて、似たようなことで策動するのでしょうが。

為替条項

1. 通商協議と為替条項
以前、貿易や経済協力などの通商協議に関して、物品貿易協定(TAG)自由貿易協定(FTA)と経済連携協定(EPA)それらの関係について記しました。

それらに関連して、為替条項という言葉にも注目が。
米国の財務長官が、日本に対する通商協議で為替条項を求めるとの報道もありました。

2. 為替とは
この為替条項における、為替とは外国為替(外為、Foreign Exchange)のことで、通貨同士の交換比率を指します。日本と米国だと、円とドルの交換比率になります。

円とドルの場合は一般的に「1ドル=XX円」という形式で表示し、本日だと113円前後。これが仮に、112円になれば円高(ドル安)、114円なら円安(ドル高)。

<円高(ドル安)>112円←1ドル = 113円→114円<円安(ドル高)>


為替はそれぞれの通貨の需給に応じてマーケットで決まるというのが建前ですが、政府や中央銀行による為替介入などで変動することも。
為替介入にはいつかの理由や狙いがありますが、そのひとつが輸出競争力の強化です。

3. 為替条項とは
貿易で、ある国(例えば日本)が輸出する場合には、自国通貨安(円安)が有利になります。もちろん輸入には自国通貨高(円高)が有利なのですが、製造業等の雇用やその輸出産業としての政治力もあり、政府は自国通貨安を望むのが一般的です。
そして、輸出のために、又は他の理由を口実にして為替介入をおこなうこともある。

為替条項とは、自国の輸出競争力を強化するために為替介入などで意図的に自国通貨安の状態にすることを防止するための取り決めです。

現在の米政権は、日本が輸出政策のために通貨安誘導をおこなっているという認識であり、そのため通商協議で為替条項が要求されているということです。

「京都の道はややこしい」らくたび編 読了



週の初めは、軽めの話題から。

年に何度か、京都に伺います。定期的に行くようになって10年以上になるでしょうか。
地図とか道などの地理にはまったく疎いタイプですが、さすがにこれだけ通うと、少しは慣れてくる。ただ、そうなると、ちょっとした疑問なども生じまして。

例えば「五条通と七条通の間は、なぜこんなに近いのだろう。そして、その間の六条通の存在感の無さは?」とか。
この答えがズバッと載っていたのが、こちらの京都本。

■「京都の道はややこしい」 らくたび編 光文社知恵の森文庫 2015.11.20刊


実は、あるお方により、元の「六条坊門小路」が強引に変更されて現在の「五条通」になり、そして旧「五条通」が現「松原通」になったと。通りの半分ほど、南にズレ、変更されていたのですね。
誰が?なぜ?は、ネタバレにつき、本書をぜひご確認頂きたく。

実に面白い。読み終わりましたが、すぐに再読したくなっています。
また、今度の京都行に持参して、ガイドブック的に使用する予定であります。巻末の地図も通りや路地の探索に便利そう。(文中で長く言及される建物や施設も図示されていると、もっとよかったのですが)

本書を編集された「らくたび」さんは京都の会社で、自社で京都に関するミニ文庫「らくたび文庫」というシリーズも出されています。こちらも、京都の旅行や探索に役立ちます。




なお、これからは京都関係のエントリも、ときどき上げさせて頂こうかな、と考えている次第です。




ABL(資産担保融資)の最高裁判決

1. ABLの最高裁判決
2018.12.7付日本経済新聞に、ABLに関する最高裁判決の記事がありました。

■商工中金の担保権認めず 金属くずの売却巡り(2018.12.7)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3867833007122018CR8000/

部品メーカーの矢崎総業と商工組合中央金庫(商工中金)による民事訴訟で、商工中金の融資手法がABLであるところに注目。ただ、よく読むと論点はABL自体の有効性ではないようです。

2. ABLとは
ABL(Asset Based Lending)は、(不動産等を除く)資産を担保とした貸付のこと。資産担保融資。担保となる資産は、一般的に商製品や設備等の動産や売掛債権など、不動産や船舶等の登録動産、財団等の従来から担保であったもの以外を指します。

ABLは、不動産担保や保証に頼らない新しいタイプの貸付として、金融庁や経産省等が旗を振ってきた経緯があります。

[参考]
■金融庁:ABL(動産・売掛金担保融資)の積極的活用について(2013.2.5)
https://www.fsa.go.jp/news/24/ginkou/20130205-1.html

■経産省:産業金融政策 ABL(Asset Based Lending 動産・債権担保融資)の普及促進
http://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/

3. 本件の構図
本件のABLのスキームは、スクラップの販売業者に対して商工中金がスクラップを担保に貸付するもの(動産担保融資)。
そのスクラップの仕入先が矢崎総業で、スクラップは一度は業者(借主)に移転したが代金が未決済だったので、矢崎総業が売買契約にもとづき回収して売却、それに対して商工中金がABLによる担保権を主張と。

図解すると、概ね以下のように。

スクラップ取引とABL 181209

判決は、代金決済まで所有権は(販売業者に移転せず)矢崎総業にあり、商工中金のABLの担保権は及ばないとしています。つまり、ABLの担保権の有効性自体が論点ではなく、スクラップの所有権がどこにあるかがポイントの判決。

ただ、ABLだからリスクは無い(又は少ない)というような安易な主張にはブレーキを掛けるものではありそうです。

マネロン格付

1. マネーロンダリングとは
2018.12.7付日本経済新聞の記事より。

■資金洗浄リスク 全顧客を格付け
海外送金で監視強化 金融庁が要請、まずメガ銀で(2018.12.7)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO38623250W8A201C1EE9000/

マネーロンダリング(マネロン、Money Laundering)とは、刑事犯罪や脱税等の犯罪や賄賂等の不正により得た資金等の収益の発生源や所有者を隠蔽して、その発見・回収や検挙を逃れる行為。資金洗浄。犯罪収益の移転。いわゆる裏ガネ、アングラマネーを普通の資金のように装うことです。

絵画や骨董等モノを使う方法等もありますが、振込や両替、入出金など金融機関を経由するのが一般的な手口のひとつで、特に海外送金は国を跨ぐため捜査や追跡を困難にします。
マネロン対策は金融業界ではAML(Anti Money Laundering)と呼ばれ、リスク管理及びコンプライアンスの一環に位置付け。
記事は、金融庁がメガバンクに対して「マネロン格付け」(「け」はいらんと思う)の体制整備を求めるというもの。数年で地域金融機関を含むすべての金融機関にへ拡大と。

マネロン格付けとは、銀行が顧客を資金洗浄リスク(マネロンリスク)に応じて数段階に区分するもの。記事には3区分と。
今頃になってとか、オセーよと罵声を浴びせたくなりますが、サッさと実装して、実効あるマネロン対策をして頂きたいものです。

2. マネロン対策の重要性
ただ、記事はFATF対策のため、という論調で書かれており、「なんだかなぁ」感を否めません。

FATF(Financial Action Task Force on Money Laundering、金融活動作業部会)は、マネロン対策に関する国際組織。
(以前のFATF(金融活動作業部会)の対日勧告に関するエントリはこちら)

FATFが日本のマネロン対策を低レベルと評価したことは間違いありませんが、なぜ、マネロン対策が重要かというと、反社等の組織犯罪の資金源やテロ組織への資金、賄賂等になり得るから。
海外では、先月末にドイツ銀行がマネロン容疑で警察の一斉捜索を受け、デンマークの銀行ではトップが辞任したり。それほどのおおごと。

日本でも、某半島国家への資金移動が何度も問題化しています。
現在では、金融機関のコンプライアンスとして、最も重要な課題のひとつであり、早急な高度化が必要です。

日本でのマネロン対策は、警察庁の犯罪収益移転防止対策室(JAFIC)が主に管轄、財務省や金融庁も関与しています。

■犯罪収益移転防止対策室(JAFIC)
https://www.npa.go.jp/sosikihanzai/jafic/

3. 新たなマネロン手法 仮想通貨やフリマ
マネロンにも、Webやアプリ等のITを駆使した新たな方法が出てきております。代表的なのは、仮想通貨やフリマの利用。

仮想通貨の問題点のひとつとして、このマネロンに使われることが挙げられます。というより、犯罪者やテロ組織のような、仮想通貨を使う目的がまさにマネロンのためというグループが明らかに存在。
仮想通貨は現金と同様に匿名性が高く、それ自体はどうしようもありませんが、少なくとも日本の仮想通貨交換業者は広義の金融機関になった訳ですから、キチンとマネロン対策にも対応して頂きたいものです。

フリマの場合は、非常に甘い本人確認を利用して、物品を取引し(たように装い)実際の価格との差額部分を洗浄するとか。これまで、絵画や骨董等を使ってリアルで行われていた手法をIT化。





対義語と二者択一

1. 対義語と二者択一
一昨日、対義語の効用についてエントリを上げました。

■対義語の効用 対にして理解、記憶、更に対同士組み合せ
http://mf2007.blog108.fc2.com/blog-entry-2755.html

管理人が対義語の効用について吹聴すると「対義語でに考えると二者択一的になりませんか?」、「対義語と二者択一の関係は?」などのコメントを頂くことがあり。

二者択一(二択)は、2つのものごとからひとつを選択すること。
これらについて、少し考えを整理してみました。

2. 対義語のイメージ①ツリー
管理人の持っている対義語のイメージのひとつ目は、2分岐のツリー(樹形図)の枝分かれ、あるいは2×2マトリクスの縦又は横の区分線というもの。
ものごとを区分する対義語は、こちらのケースが多いでしょうか。先にエントリを上げたオープンエンド型/クローズドエンド型 投資信託などが典型的なもの。

このタイプの対義語は両者の境界に意味があり、二者択一的で、そのプラス面やマイナス面も二者択一と似てくるでしょう。

3. 対義語のイメージ②ポジショニングマップの軸
対義語のイメージのふたつ目は、ポジショニングマップの縦又は横の軸(X軸、Y軸)、というもの。
ものごとの状態を表現する対義語は、主にこちらになりましょうか。長期/短期、実用的/空想的など。

こちらの場合は、二者択一とは逆で、むしろ連続的に、対義語の両者の間にものごとを当てはめるもの。つまり分布を想定しており、分布状態に関心がある。両端はむしろ外れ値だったりします(重要な場合もありますが)。

こんな風に考えております。
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「生涯一コンサルタント」として、ダウンシフトしながら、人生晩年を迷走中です。

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